パテント クリフ。 大日本住友製薬、4年後の主力薬特許切れに備え大型投資へ:日経ビジネス電子版

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パテント クリフ

特許の崖・パテントクリフとは? 新たに知財担当者となった方、特に製薬業界の知財担当者が知っておくべき特許用語が 『パテントクリフ』です。 パテントクリフとは、日本語に直訳すると 「特許の崖」という意味です。 特許の存続期間は出願から20年という縛りがありますが、存続期間が終了すれば市場の独占状態が終了してしまい、特許を活用した製品やサービスによる収益が崖から転落するかのごとく下落します。 このことから、特許の存続期間が終了し、収益が激減することが予測される時期のことを 「特許の崖=パテントクリフ」と呼ぶようになりました。 特許の取得には、長い研究期間や莫大な投資を伴うことが多く、特に製薬業界では一つの新薬(製品)を開発するために莫大なコストを要する上に、一つの新薬を守る基本特許、つまり有効成分に対する特許は一つであるため、パテントクリフの到来によって様々な問題を引き起こすことになり、 場合によっては会社の経営をも左右する事態になりかねません。 タイミングの良い新薬の開発でパテントクリフを攻略 製薬業界においては様々な問題を引き起こすパテントクリフですが、 パテントクリフの攻略における好事例を示したことで有名なのが第一三共です。 第一三共は、高脂血症の対抗薬であるメバロチンによって大きな利益を得ていましたが、パテントクリフの到来によって、 最大で2,000億円もあった売上げが330億円にまで激減しました。 もし第一三共がメバロチンの売上げだけに頼っていれば大打撃を受けたことは間違いなかったのですが、第一三共は既にパテントクリフの到来、つまり メバロチンの特許存続期間終了に照準を合わせて高血圧の治療薬である新薬オルメティックの投入を進めていたのです。 特許の存続期間終了に合わせて新薬を投入することで、第一三共はパテントクリフ到来による大打撃を回避、見事に攻略を果たしました。 特にジェネリック製品による追い上げがすべからく訪れる製薬業界においては、 タイミングよく新薬を投入することでパテントクリフを攻略する経営戦略が必須となります。 製薬業界だけに限らず、知財担当者は、自社が所有する特許の存続期間を把握しつつ、パテントクリフの到来に照準を合わせてパテントクリフを無事に通過するための新たな知財を編み出す戦略に目を向ける必要があることを覚えておきましょう。 迫りくるパテントクリフを攻略する方法とは 特許ビジネスで収益を獲得している企業は、確実に訪れるパテントクリフを攻略する必要があります。 過去最高の収益を記録したアステラス製薬は、近年のうちに主力の医薬品が次々と特許切れになるため、新薬の開発に向けて研究設備に140億円もの大金を投資しました。 さらに、米国の子会社への投資を縮小して研究活動を終了させることで、研究費用の大幅な削減を実現しています。 パテントクリフの攻略には、アステラス製薬が選んだように新薬の開発という前進的な戦略と投資縮小という経費削減の両方向からの対策が重要でしょう。 近い将来にパテントクリフが訪れるため対策を検討しているという企業は、自社内で会議をかさねるだけでなく、知的財産のプロフェッショナルである弁理士に相談しましょう。 新規に開発・研究している発明を知的財産ビジネスとしてどのように活用するのかを専門的に分析できるほか、既存特許の活用方法や縮小の判断まで、幅広いアドバイスが受けられるでしょう。 特定の特許だけに目を向けるのではなく、自社が保有する特許全体をみわたして総合的な知的財産サービスのコンサルティングが可能です。 近く、パテントクリフの到来によって自社の知的財産ビジネスに転換期が訪れることが予想されるのであれば、信頼できる特許事務所を探して弁理士のサポートを受けることをおすすめします。

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製薬業界必見!パテントクリフとは?またその攻略とは

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大日本住友製薬は2019年4月11日、2018年度から2022年度までの5年間の「中期経営計画2022」を発表した。 2017年度の売上高4668億円、コア営業利益906億円に対して、2022年度の売上高6000億円、コア営業利益1200億円を目標に掲げた意欲的な計画だ。 実はこの中計、本来は1年前に発表するはずだったが、同社の稼ぎ頭で年1900億円を売り上げる非定型抗精神病薬「ラツーダ」(ルラシドン)の特許を巡る訴訟を抱えていたことから公表を見送った経緯がある。 ラツーダは2019年1月にも米国での特許切れを迎えるとみられていたが、大日本住友製薬は2018年2月、米食品医薬品局(FDA)に後発品申請を行っていた複数のメーカーに対して、用途特許の侵害訴訟を提起。 2018年11月までにすべてのメーカーと和解し、和解に応じた各メーカーは2023年2月21日以降に後発品を販売できることになった。 つまりラツーダの製品寿命は2023年2月まで、4年伸びたわけだ。 このことは逆に、2023年度に1900億円の売り上げの大半が消滅することを意味する。 このため大日本住友製薬は今回の中計で、「2023年度には減益の可能性がある」とも言及している。 特許切れによる売上高の急減を、製薬業界では「パテントクリフ」と称する。 従って、同社の中計では、このパテントクリフをいかに平たんなものにするかが課題となった。 第1に2023年度以降の収益に貢献する精神神経領域の後期開発品目の獲得に優先的に資金を投じ、第2の優先的投資対象として2028年度以降の収益に貢献する重点3領域のパイプラインや技術の獲得に投資する方針を打ち出した。 同社の重点3領域とは、精神神経、がん、再生細胞の3つ。 「精神神経領域でラツーダに続く製品を育ててこられなかった反省がある。 精神神経領域では現在米国で臨床試験を行っている統合失調症治療薬のSEP-363856に大いに期待しているが、(発売目標が2023年のため)2023年度から始まる次の中計期間中にはまだ大きく貢献するほどにはならないだろう。 臨床開発後期の品目は当然、早期の品目よりもお高いわけだが、それでも買いにいかざるを得ないのだ。 癌領域では日米で臨床試験の最終段階であるフェーズIIIを実施中のナパブカシンの開発に力を入れる。 2019年中に臨床試験データの解析を開始し、結腸直腸癌では2020年に申請して2021年の発売を狙う。 続いて膵臓(すいぞう)癌では2021年に承認申請する計画だ。 大型品に成長することを期待しており、中計最終年度の2022年度の売上高目標6000億円のうち、900億円はナパブカシンが稼ぎ出すことを想定している。 再生細胞領域では、サンバイオと共同で米国で慢性期脳梗塞を対象に開発していたSB623が臨床試験のフェーズIIbで主要評価項目を達成できなかったことを2019年1月に発表している。 将来的に1000億円程度の大型品になると見ていただけに痛手は大きいが、現在同社では、臨床試験の被験者を幾つかのグループに分けて解析することにより、有効性を示すグループが見つからないかを検討しているところ。 野村社長は「解析にはまだしばらく時間がかかる」と述べ、あきらめてはいないことを明かした。 実は大日本住友製薬は、日本の製薬企業の中でiPS細胞を利用した再生医療に最も投資してきた会社だ。 iPS細胞由来の細胞医薬を用いたパーキンソン病の治療については、共同研究の相手である京都大学iPS細胞研究所などが医師主導の治験を行っており、同じくiPS細胞由来の細胞医薬を用いた加齢黄斑変性という眼科疾患の治療では提携先のヘリオスが企業治験を準備中。 大日本住友製薬はこの両品目について2022年に発売する計画だ。 その後、2023年度以降には網膜色素変性や脊髄損傷、腎不全などを対象とするiPS細胞由来の細胞医薬を発売し、2030年には日米で2000億円の売上高にする目標を掲げる。 「患者自身の細胞を用いてiPS細胞由来の立体臓器などを作製するのが再生医療の究極だと思う。 再生細胞領域では、日本だけでなく米国でも事業化を進め、2023年度からの次期中計期間中に収益に貢献することを目指す」と野村社長は語る。 もっとも、ナパブカシンにしてもiPS細胞由来の細胞医薬にしても、計画通りに発売にこぎ着けられるかはまだ不透明だ。 精神神経領域での次の収益源の確保も相手あってのことだけに、現時点では絵に描いた餅にすぎない。 2022年度6000億円、コア営業利益1200億円という意欲的な目標は実現できるのか。 社長就任1年目の野村社長の経営手腕が問われる。

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【2020年/2019年最新版オーソライズド・ジェネリック医薬品一覧表付】AGが製薬の業界再編をもたらしうるのではと思ったので調べてみた

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私たちを取り巻く環境はかつてないほどのスピードで変化しています。 新薬承認や保険償還を受けるためのハードルの上昇、薬剤価格抑制をはじめとする医療費削減圧力の増大などの環境変化は、アステラスにマイナスの影響を与えます。 一方、変化の中には、新薬の優先審査プロセスの登場などイノベーションを評価する制度の拡充や、科学技術の進歩に伴い創薬に活用できるモダリティが増加するなど、私たちにとってプラスの動きもあります。 また、デジタル技術や工学技術の進歩は、異業種との融合を促し、患者さんに新しい医療ソリューションの提供を可能にします。 このような事業環境変化を見据え、革新的な新薬と自社の強みを活かした医療ソリューションを生み出していきます。 また、多面的な視点で医療の変化をとらえることで、継続的に事業機会を見出していきます。 2012年に経営戦略担当役員に就任して以来、アステラスの持続的成長に向け中長期的な視点で全社戦略の策定・実行と改革の推進に携わってきました。 このモデルのもとで今日までのアステラスを支えるいくつもの製品が誕生してきたのは事実です。 しかしこうした成果の一方で、既存品を超えるものが生まれにくくなってもなお同じ領域に固執し、新たな挑戦が阻まれるという状況に陥っていました。 また、自前主義にこだわり有益な外部資源の活用機会を見逃すなどの弊害も生じていました。 そこでまず、2013年5月に研究体制の改革を決定し、3B(Best Science, Best Talent, Best Place)の考えのもと積極的に外部イノベーション獲得に取り組む環境を整えました。 2015年にVISIONを策定し、「ターゲットとなる疾患を絞って薬をつくっていく」という従来の発想から、「疾患にこだわらず多面的な視点から創薬に取り組む」という「Focus Area」の考え方に新たに舵を切りました。 これまでに、次世代型ワクチンや細胞医療といった新技術や新治療手段など、Focus Areaアプローチに基づく新たなアセットが生まれてきました。 バリューチェーンの上流である研究段階にあったこれらのアセットは、「経営計画2015-2017」の取り組みの中で着実に進捗し、そのうちの一部は開発段階に入ってきました。 Focus Areaアプローチをバリューチェーンの下流まで一気に実装していくために、今年新たに策定した経営計画2018において「Focus Areaアプローチによる価値創造」を戦略目標の一つに掲げました。 全社的にFocus Areaアプローチを推進するとともに、そのために必要となる組織能力を特定し、その強化に向けた取り組みを開始しています。 *「泌尿器」「免疫科学」「がん」など複数領域において、「アンメットメディカルニーズ(未充足の医療ニーズ)」の高い疾患に対して、革新的価値のある医薬品を創出し、患者さんの元へ届けることにより、競争優位を確立するビジネスモデル• All Rights Reserved.

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