コロナ ウイルス アメリカ ニュース。 アメリカ

なぜアメリカは新型コロナの犠牲者が世界最多となったのか

コロナ ウイルス アメリカ ニュース

新型コロナウイルス感染症の流行拡大は続いており、6月末までに世界での感染者は1000万人に達する見込みです。 当初、武漢市の海鮮市場から広がっていったと考えられていた新型コロナウイルスですが、徐々に新しい事実が判明してきました。 武漢では海鮮市場での流行前に感染者が発生していた 新型コロナウイルスは2019年12月に武漢市で発生し、武漢から世界に広がっていったというのが一般的な認識かと思います。 武漢市での新型コロナ流行初期の対応(doi: 10. ) ご存知の通り、武漢で流行が認知された当初は海鮮市場に関連する症例が多かったということで、ここで売られていた野生動物が感染源でありヒトに感染するようになったのではないかという推測もありました。 しかし、この海鮮市場とは全く関連がない症例が2019年12月上旬の時点で複数報告されており、この海鮮市場が新型コロナウイルスの起源ではない可能性が指摘されています。 2019年12月頃の新型コロナ症例の発生状況(Lancet. 2020 Feb 15;395 10223 :497-506. ) この図で水色が「海鮮市場と関連のある症例」で緑色が「関連のない症例」です。 12月以前からすでに海鮮市場とは関連のない症例が複数報告されていたことが分かります。 では結局当初流行の発端と考えられていた海鮮市場は何だったのかと言うと、流行初期にみられた一つのクラスターだったのではないかという見方もあります()。 ではいつ頃から新型コロナウイルスはヒトの間で広がっていたのでしょうか。 結論から言うと「まだ分かっていない」のですが、私たちが初期に認識していたより前には世界に広がっていた可能性があります。 ヨーロッパでは2019年12月の時点で新型コロナウイルスが見つかっている イタリアでは、2019年12月にミラノとトリノから収集された排水から新型コロナウイルスが検出されたと発表されています。 新型コロナウイルスは患者の便中からも検出されることが分かっており、と考えられています。 日本でもされたことが報告されています。 イタリアのミラノ、トリノの2019年12月の排水から新型コロナウイルスが検出されたということは、この時期にすでにイタリア国内で新型コロナウイルスのヒト-ヒト感染が起こっていたことを示唆します。 イタリアではその後、大規模な流行が起こっていますが、その発端がこの2019年12月の感染例かどうかまでは分かりませんが、私たちが新型コロナウイルス感染症を認識する前からすでに世界に広がっていたというのは驚くべき事実です。 また、フランスでもが出ています。 この患者は直近の海外渡航はなく、フランス国内で感染したと考えられています。 フランスでも2019年12月の時点でヒト-ヒト感染が起こっていた可能性があることになります。 スペインからは、なんと2019年3月のバルセロナで収集された排水から新型コロナウイルスが見つかったとのことです。 バルセロナ大学の研究室がようで、これ以外の排水はすべて陰性だったそうです。 検出されたとする排水のリアルタイムRT-PCRを見てみると、Ct値というウイルスの増幅回数が40近いので偽陽性の可能性も残る気がしますが・・・本当だとすると武漢での流行が始まる9ヶ月も前にスペイン国内で新型コロナウイルス感染症の症例が存在したことになります。 なお、アメリカで2019-2020シーズンにインフルエンザが猛威を奮っていた時期にが拡散していましたが、その後の調査によってことが分かっています。 日本でもっと前に新型コロナが広がっていた可能性は? されたのは2020年1月16日です。 この第一例の患者さんは1月6日に武漢市から日本に帰国しており、1月14日に診断されています。 ではこれよりも前に新型コロナが日本国内で広がっていた可能性はあるのでしょうか。 これまでにそのような事実は確認されていませんが、中国との往来が最も多い国の一つである日本に、ヨーロッパよりも先に新型コロナウイルスが侵入していた可能性は十分にあるでしょう。 2019年の時点では未知の病原体であるため診断する方法もなく、また9割以上の人が回復する感染症であることから、実際に国内に侵入していたとしても見逃されていたでしょう。 しかし、ことなどからも、少なくとも大規模な流行が起こっていたということはないと考えます。 いずれにせよ、こうした新興感染症は海外から持ち込まれ国内で広がるというパターンが多く、早期に未知の感染症を検知するためには、海外渡航歴のある受診者の診断・サーベイランス体制の強化が国内の重要な課題です。

次の

なぜアメリカのコロナ拡大は止まらないのか?~その背景を探る~(時事通信)

コロナ ウイルス アメリカ ニュース

「息ができない」は警察への抗議であるとともに、格差が広がる一方のアメリカで割を食う「若い世代」の叫びでもある。 (写真:ロイター/アフロ) 「コロナウイルスがアメリカの分断を加速したのではない。 コロナウイルスは、すでに国家としてぶっ壊れていたアメリカを世界に晒したに過ぎない( )」。 まさしくその通りだが、コロナから始まったアメリカの喧騒が収まらない。 白人警察官の行為に対する平和的なデモは、商店の略奪が加わり暴徒化。 今は(アンティファ)と呼ばれる、暴力さえいとわない組織の扇動が見え隠れする。 格差への怒りが爆発した ANTIFAはアドルフ・ヒトラー、フランシスコ・フランコなどへのアンチファシズムを源流とするグローバルな組織。 厄介なのはリベラルでも保守でもなく、反政府主義、無政府主義を標榜していることだ。 折も折、今はコロナウイルスを拡散させた責任や、香港の統治問題で米中の両国は対立を深めている。 ANTIFAの動きは、米中対立にも油を注ぐことになるだろう。 ANTIFAに対するさまざまな陰謀説の真贋はさておき、確実なのは、デモに参加している若者などが掲げる「息ができない」のサインは、殺されたジョージ・フロイド氏の最後の叫びである。 と同時に、若者にとって自分達の叫びでもあるということだ。 その証拠に、今回の暴動が1992年のLAでのロドニー・キング事件や1960年代のNYとも違うのは、暴動が起きた場所が、シカゴのマグニフィセントマイルやLAのロデオドライブなど、白人の富裕層があつまる街の中心地であることだ。 これは格差への怒りである。 ミレニアルと言われる世代(2000年代初頭に成人になった人々)は、戦後の経済成長のほとんどを前の世代に持っていかれてしまった。 それどころか、その前の世代は今や年金受給世代になり、ミレニアルは、自分達は将来の負担と低賃金に耐える格差社会に取り残されたという思いがある。 実際、それは事実である。 6月5日のワシントンポスト記事によれば、アメリカの1人当たりGDPは、ドナルド・トランプ大統領の世代であるベビーブーマー世代が18歳から33歳になるころは平均33%伸びた。 だが、今の若者(ミレニアル)には、その半分の成長しか与えることができていない。

次の

アメリカ 新型コロナ感染者500万人超 死者16万人超 世界最多

コロナ ウイルス アメリカ ニュース

WHO=世界保健機関によりますと、新型コロナウイルスのワクチンは現在、世界で100種類以上、研究が進められていて、このうち少なくとも10種類については、実際に人に接種して安全性や効果を確かめる臨床試験が始まっています。 このうちアメリカの製薬企業「モデルナ」と、NIH=国立衛生研究所が開発中のワクチンは、安全性を確かめる第一段階の臨床試験が始まっていて、ワクチンの接種量や効果などを確かめる第二段階に進む承認も得ています。 ことし7月には、より多くの人に接種して、効果などを確かめる臨床試験の最終段階に進む見通しです。 このワクチンの開発にはアメリカ政府が巨額の資金援助を行い、FDA=アメリカ食品医薬品局が、特例的に早期に承認する方針を示しているほか、アメリカ政府も開発と並行して、国内外で量産体制を整備する計画を発表しています。 一方、イギリスのオックスフォード大学が、イギリス政府の支援を受けて開発中のワクチンは先月、1000人規模の臨床試験が始まり、夏には開発の最終段階に入る見通しです。 このワクチンの生産について、オックスフォード大学と提携するイギリスに本社がある製薬大手「アストラゼネカ」は、ことし9月に供給を開始する体制が整ったと発表しました。 発表によりますと、アストラゼネカは、ことしから来年にかけて、10億回分を生産することが可能になったとし、少なくとも4億回分の供給をことし9月に始める予定だとしています。 このうち1億回分は、イギリス国内に供給されるということです。 また、アストラゼネカはアメリカの生物医学先端研究開発局から10億ドル以上(1070億円以上)の支援を受けたということで、イギリスメディアは3億回分程度はアメリカに供給されると伝えています。 一方で、臨床試験の結果はまだ出ておらず、アストラゼネカは開発がうまくいかない可能性もあるとしています。 ワクチンの効果がまだ実証されていない段階で、量産体制が整備されるのは異例のことで、流行が長期化する中、速やかにワクチンを供給し、医療システムへの負担を軽減するとともに、経済への影響も最小限に抑えることが期待されています。 新型コロナウイルスのワクチン開発をめぐっては、開発国などによる囲い込みが懸念されていますが、アストラゼネカはWHOなどと協力して、ワクチンを世界に公平に行き渡らせられるよう取り組むとしています。 一方、ワクチンの開発では、重大な副反応が起きないか安全性を慎重に確認する必要があり、専門家の中には、早期の実用化を疑問視する声もあります。 また、ワクチンの開発に成功した場合、どのような順序で供給するのかも重要な問題となります。 アメリカ政府は生物医学先端研究開発局を通じて、モデルナや、ジョンソン・エンド・ジョンソン、アストラゼネカ、サノフィといった製薬企業などに、合わせて1000億円を超える資金を提供し、開発や生産体制を支援しています。 こうした中、フランスの製薬大手サノフィのCEOは、通信社とのインタビューで、生物医学先端研究開発局からの資金提供を理由に、「アメリカに最も多く事前発注する権利がある」と発言していて、フランス政府が「ワクチンへの平等なアクセスは譲れない」と激しく反発するなど、ワクチンの確保を念頭に置いた国家間の争いも激しくなっています。 また、今週閉幕したWHOの総会では、ワクチンの特許に制限をかけて、発展途上国に安価にワクチンを供給できるようにすることを目指す決議が採択されましたが、アメリカは「開発中の製薬企業などに誤ったメッセージを送る」として、決議に賛成しませんでした。 決議に強制力はありませんが、流行の長期化で経済への影響が深刻化する中、感染拡大を防ぐのが難しい発展途上国にワクチンがどのように供給されるのか不透明なままです。 国内でも大手製薬会社やベンチャー企業、それに大学などの研究機関が開発に取り組んでいて、今週、製薬会社などが主導する4つの研究と大学などの研究機関が主導する5つの研究に対し、国が新たに合わせて70億円余りを補助することが決まりました。 国内でも早ければことしの夏にも、実際に人に投与する臨床試験が始まる見通しです。 ワクチンは従来、ニワトリの卵や動物の細胞などを使ってウイルスなどの病原体を培養したあと、毒性をなくしたり、弱めたりする方法で製造されてきましたが、ウイルスそのものを使うために、高いレベルの安全設備を備えた施設で実験を繰り返す必要があるほか、培養に時間がかかるため、ワクチンを増産できるまでに年単位の時間がかかるとされています。 このため、新型コロナウイルスに対しては、開発にかかる期間を短縮しようと、増やすことが比較的容易なウイルスの遺伝子の一部や、人工的に作った「抗原」と呼ばれるたんぱく質を使って免疫の反応を引き起こす、新しい技術を使ったワクチンの開発も進められています。 国内でも大阪大学の研究をもとに設立された大阪のバイオベンチャー企業「アンジェス」は、新型コロナウイルスの遺伝子の一部を「プラスミド」という特殊なDNAに組み込んで培養する方法で、ワクチンの開発を進めています。 動物実験で安全性やウイルスに対する抗体が十分できるかなどについて調べていて、ことし7月からは実際に人に投与して、安全性や有効性を確かめる臨床試験を行う計画で、来年春の実用化を目指しているということです。 また、製薬大手の「塩野義製薬」は、国立感染症研究所と協力して、遺伝子組み換え技術を活用して、新型コロナウイルスの表面にあるのと同じ形のたんぱく質を作り出す方法で、ワクチンの開発を進めています。 年内に人に投与する臨床試験を始めるため、厚生労働省などと調整を進めていて、来年以降、1000万人規模での提供が可能となるよう、量産化に向けた体制を強化するとしています。 さらに、東京に本社があるバイオベンチャー企業「IDファーマ」は、国立感染症研究所や上海の大学の研究機関とそれぞれ共同で、新型コロナウイルスの遺伝子の一部をベクターと呼ばれる特殊なウイルスを使って送り込むワクチンの開発を始めています。 先行する上海の研究機関との研究では、来月から動物実験を始める予定で、来年には人に投与する臨床試験を始めたいとしています。 このほか、熊本市の「KMバイオロジクス」では、ウイルスの毒性を無くしたワクチン、東京大学医科学研究所ではウイルスの毒性を弱めたワクチンなど、さまざまな手法での開発が進められています。 新型コロナウイルスのワクチンが開発される見通しについて、ワクチンに詳しい北里大学の中山哲夫特任教授は「現在開発中のワクチンで、人での有効性はまだ示されていない。 今後の臨床試験の結果しだいだが、接種できるようになるまで少なくとも1年はかかるのではないか」と話しています。 そのうえで、ウイルスの遺伝子の一部を使って、免疫の反応を引き起こす「DNAワクチン」など、新しいタイプのワクチンの開発が進められていることについて、「新しい技術を使ったワクチンは迅速に大量生産しやすい利点があり、世界中で開発が進められている。 ただ、ワクチンは健康な人を対象にするもので、有効性に加えて、安全性の評価も非常に重要だ。 開発を急ぐ必要はあるが、人に使ってみて初めて分かることもあるので、慎重に評価していかなければならない」と指摘しています。 さらに、中山特任教授は「外国でよいワクチンができても簡単には輸入できないおそれもある。 日本人ではワクチンへの反応が異なる可能性もあり、国内で生産できるようにしておくことも大切だ」と話しています。

次の