忍 たま 乱 太郎 五 年生。 #忍たま #忍たま小説50users入り 【忍たま】 乱太郎の序列の段 【年齢操作】

#忍たま #鉢屋三郎 風邪の功名

忍 たま 乱 太郎 五 年生

概要 [ ] 2010年1月に第一弾公演が行われ、好評を受け同年7月に一部キャストと脚本・演出に変更を加えた再演、2011年1月には新作ストーリーでの第二弾公演が行われた。 その後も2019年現在までに第十弾まで公演されている。 役者が顔を出して演じる本格的なアクションミュージカルで、殺陣シーンを見所の一つとしている。 アクション指導はアクション俳優や、の養成で知られる(JAE)が行っており、第一弾再演からはJAE所属俳優を中心に落下スタントやロープを使ったキャットウォークからの降下を行ったりと、よりダイナミックなアクションが見られるようになった。 原作・アニメとは異なりの六年生(第八・九弾は五年生)を中心に据えたオリジナルストーリーで、主役級のキャストにはいわゆる若手俳優が揃えられている。 第二弾以降の脚本はへの参加経験がある脚本家が担当しており、五年生の八左ヱ門・兵助の得意武器が公式キャラクターブック『忍たまの友 天之巻』の発売前である第二弾の時点で登場していたりと、一部設定が書籍等での公式発表よりも前に取り入れられている場合がある。 また、ミュージカル版オリジナルで六年生にはイメージカラーが設定され、劇中で使用する武器の装飾などに取り入れられている。 配色は文次郎が赤、仙蔵が紫、小平太が黄、長次が銀、留三郎が青、伊作が白。 公演リスト [ ] 第一弾「がんばれ六年生!」 初演:2010年1月13日 - 1月24日(全16公演)【会場:】 再演:2010年6月30日 - 7月7日(全11公演)【会場:東京ドームシティ シアターGロッソ】 第二弾「予算会議でモメてます!」 初演:2011年1月13日 - 1月23日(全15公演)【会場:東京ドームシティ シアターGロッソ】 再演:2011年7月1日 - 7月10日(全13公演)【会場:東京ドームシティ シアターGロッソ】 第三弾「山賊砦に潜入せよ」 初演:2012年1月12日 - 1月22日(全16公演)【会場:東京ドームシティ シアターGロッソ】 再演:2012年7月4日 - 7月15日(全17公演)【会場:】 第四弾「最恐計画を暴き出せ!!」 初演:2013年1月9日 - 1月20日(全17公演)【会場:サンシャイン劇場】 再演:2013年6月21日 - 7月7日(全21公演)【会場:東京ドームシティ シアターGロッソ】 第五弾「新たなる敵!」 初演:2014年1月8日 - 1月24日(全21公演)【会場:サンシャイン劇場】 再演:2014年6月20日 - 7月6日(全21公演)【会場:東京ドームシティ シアターGロッソ】 第六弾「凶悪なる幻影!」 初演:2015年1月9日 - 1月23日(全19公演)【会場:サンシャイン劇場】 再演:2015年6月19日 - 7月5日(全21公演)【会場:東京ドームシティ シアターGロッソ】 第七弾「水軍砦三つ巴の戦い!」 初演:2016年1月9日 - 1月23日(全19公演)【会場:サンシャイン劇場】 再演・東京公演:2016年6月18日 - 7月3日(全20公演)【会場:東京ドームシティ シアターGロッソ】 再演・尼崎公演:2016年7月15日 - 7月17日(全5公演)【あましんアルカイックホール】 再演・静岡公演:2016年7月23日 - 7月24日(全3公演)【静岡市民文化会館 中ホール】 第八弾「がんばれ五年生! 技あり、術あり、初忍務!! 」 初演:2017年1月7日 - 1月22日(全21公演)【会場:東京ドームシティ シアターGロッソ】 再演・東京公演:2017年6月16日 - 7月2日(全21公演)【会場:サンシャイン劇場】 再演・大阪公演:2017年7月21日 - 7月23日(全5公演)【会場:森ノ宮ピロティホール】 第九弾「忍術学園陥落!夢のまた夢!? を参考にして、 物語全体の流れが理解できるように(も含めて)、をしないよう ご自身の言葉で。 ( 2016年5月)() 学園長・大川平次渦正の突然の思いつきによる抜き打ちオリエンテーリングの道中、森の中で池の底に謎の「大きな龍」の影を見た乱太郎・きり丸・しんべヱ。 実はそれは、ドクタケ城が密かに南蛮から輸入した新式のカノン砲だった。 秘密を知った三人は、ドクタケ忍者隊に捕まってしまう。 一方、こちらも学園長の思いつきで新入生勧誘のための歌とダンスを練習させられていた六年生の六人は、「学園長は自分たちを卒業させ新入生を入れるつもりなのではないか」と期待するが、ダンスの息が合わずいさかいが絶えない。 そこへ、乱太郎たちがドクタケにさらわれたとの知らせが飛び込んできた。 学園長より「卒業試験として乱太郎たちを救い出せ」という命を受け、ドクタケ城へ向かう六年生の面々。 しかし、何者かに追われ行き倒れていた男・新吉との出会いを皮切りに、突如現れた謎の忍者・赤壁やいつもとは一味違うドクタケ忍者が彼らの前に立ちはだかり、思わぬ苦戦を強いられることに…。 果たして彼らは乱太郎たちを救うことが出来るのか?六年生たちの激闘が始まった! キャスト [ ] 忍術学園の関係者については「」を、ドクタケ忍者隊の関係者については「」を参照• 忍術学園六年生• 潮江文次郎 -• 立花仙蔵 -• 中在家長次 -• 七松小平太 -• 忍術学園一年は組(初演はで、一公演につきA・Bグループのどちらかが出演)• 忍術学園教師• 土井半助 -• 山田伝蔵 -• 忍術学園くのいち• ユキ -• トモミ -• シゲ -• ドクタケ忍者隊• 稗田八方斎 -• 大黄奈栗野木下穴太 -• ミュージカルオリジナルキャラクター• 脚本・演出・作詞 - 大和田悟史• 音楽 -• 殺陣 - 今井靖彦• アクション - 第二弾 [ ] あらすじ [ ] この節にあるあらすじは作品内容に比して不十分です。 を参考にして、 物語全体の流れが理解できるように(も含めて)、をしないよう ご自身の言葉で。 ( 2016年5月)() 予算会議が行われ、予算増額を求める各委員会の委員長・委員長代理たちと、会計委員長・潮江文次郎が激しい攻防を繰り広げている忍術学園。 会議の喧騒を抜け出して峠の茶屋に向かった乱太郎・きり丸・しんべヱは、そこでドクタケ忍者隊が丹波忍者の協力を得て忍術学園の大川学園長暗殺計画を企てているところに遭遇。 しんべヱが偶然密書を手に入れてしまったことから、取り返そうとするドクタケ忍者隊に追われることとなる。 一方、学園ではドクタケの怪しい動きを知らせるために利吉が来訪し、土井半助・山田伝蔵と共にドクタケの真意を探り始めていた。 やがて、ドクタケ忍者隊による学園長暗殺計画を知った上級生たち。 予算を巡ってのいさかいが続く彼らは、力を合わせて乱太郎たちを守り、学園長暗殺を阻止することができるのか? キャスト [ ]• 忍術学園六年生• 潮江文次郎 - 山口賢貴• 食満留三郎 -• 立花仙蔵 -• 中在家長次 -• 忍術学園五年生• 久々知兵助 -• 竹谷八左ヱ門 -• 忍術学園一年は組• 猪名寺乱太郎 -• 摂津のきり丸 -• 福富しんべヱ -• 忍術学園教師• 山田伝蔵 - 今井靖彦• 大川平次渦正 - 迫 英雄• 忍術学園くのいち• ユキ - 金子有希• トモミ - 丸山未沙希• シゲ - 津田美波• ドクタケ忍者隊• 稗田八方斎 - 幹山恭市• キャプテン達魔鬼 - 高橋光• 風鬼 - 翁長卓• 曇鬼 - 豊• その他• 山田利吉 - 末野卓磨 スタッフ [ ]• 脚本 -• 作詞・演出 -• 殺陣 - 今井靖彦• アクション - ジャパン・アクション・エンタープライズ 第三弾 [ ] あらすじ [ ] この節にあるあらすじは作品内容に比して不十分です。 を参考にして、 物語全体の流れが理解できるように(も含めて)、をしないよう ご自身の言葉で。 ( 2016年5月)() 夜間演習中にはぐれたしんべヱ・喜三太と実習中の仙蔵が出会い、お決まりの爆発オチを迎えた次の日。 六年生にアルバイトの手伝いを頼もうとしたものの、多忙を理由に断られてしまったきり丸は、代わりに乱太郎・しんべヱ・喜三太の三人を連れてアルバイト先に向かう。 しかし、そこはドクタケが山賊を使って通行人から金を巻き上げようと密かに建設中だった山賊砦であり、乱太郎たちはドクタケ忍者隊に捕えられてしまう。 学園を訪れた利吉の報告でそれを知った土井半助・山田伝蔵は、自分たちが助けに向かうので六年生は動かないようにと命じる。 しかし、六年生との実力差に対する悩みから功を焦った五年生の八左ヱ門が単身山賊砦へ向かってしまい、同じく五年生の兵助からそれを知らされた六年生は、言いつけを破って砦へ向かうことを決める。 しかし、乱太郎たちが捕えられている砦には、「山賊一号」を名乗る剣の達人が待ち受けていた…。 キャスト [ ]• 忍術学園六年生• 立花仙蔵 - 南羽翔平• 潮江文次郎 -• 中在家長次 - 前山剛久• 七松小平太 - 林明寛• 食満留三郎 - 前内孝文• 善法寺伊作 -• 忍術学園五年生• 久々知兵助 -• 竹谷八左ヱ門 -• 忍術学園一年は組• 猪名寺乱太郎 - 吉永拓斗• 摂津のきり丸 - 加藤幹夫• 福富しんべヱ - 萩原稔• 山村喜三太 -• 忍術学園教師• 山田伝蔵 - 今井靖彦• 大川平次渦正 - 迫 英雄• 忍術学園くのいち(シゲのみダブルキャスト)• ユキ - 金子有希• トモミ - 丸山未沙希• ドクタケ忍者隊• 稗田八方斎 - 幹山恭市• 風鬼 - 高橋光• その他• 山田利吉 - 末野卓磨• ミュージカルオリジナルキャラクター• 山賊一号 - 翁長卓 スタッフ [ ]• 脚本 -• 作詞・演出 - 星真一郎• 音楽 -• 殺陣 - 今井靖彦• アクション - ジャパン・アクション・エンタープライズ 第四弾 [ ] あらすじ [ ] この節にあるあらすじは作品内容に比して不十分です。 を参考にして、 物語全体の流れが理解できるように(も含めて)、をしないよう ご自身の言葉で。 ( 2016年5月)() ある日、六年生たちは四年生の三人を連れてドクタケ忍者隊との戦いに挑み、彼らの暗躍を阻止することに成功する。 しかし、快勝によって生まれた敵への侮りや先輩への遠慮を抱えた四年生と六年生の間には僅かな溝が生まれていた。 そんな中、夜間訓練中だった文次郎・仙蔵・小平太は、ドクタケ忍者隊が密かに手に入れた、火縄要らずの新式銃・シリン銃による狙撃を受けてしまう。 残りの六年生や四年生たちが突如行方不明となった三人の安否を心配する中、ドクタケ忍者隊の暗躍により学園に危機が迫っていた…。 キャスト [ ]• 忍術学園六年生• 七松小平太 - 林明寛• 食満留三郎 - 前内孝文• 立花仙蔵 - 南羽翔平• 潮江文次郎 -• 中在家長次 -• 忍術学園四年生• 平滝夜叉丸 -• 田村三木ヱ門 -• 綾部喜八郎 -• 忍術学園五年生• 久々知兵助 - 山崎大輝(ゲスト出演)• 竹谷八左ヱ門 - 才川コージ(ゲスト出演)• 忍術学園一年は組• 猪名寺乱太郎 -• 摂津のきり丸 -• 福富しんべヱ -• 忍術学園教師• 土井半助 - 真佐夫• 山田伝蔵 - 今井靖彦• 大川平次渦正 - 迫 英雄• 忍術学園くのいち• ユキ - 金子有希• トモミ -• シゲ - 美馬利恵子• ドクタケ忍者隊• 稗田八方斎 - 幹山恭市• キャプテン達魔鬼 - 高橋光• 風鬼 - 翁長卓• その他• 山田利吉 - 末野卓磨(初演ゲスト出演) スタッフ [ ]• 脚本 - 阪口和久• 作詞・演出 - 星真一郎• 音楽 -• 舞台監督 - 石黒勝巳• 殺陣 - 今井靖彦• アクション - ジャパン・アクション・エンタープライズ 第五弾 [ ] あらすじ [ ] この節にあるあらすじは作品内容に比して不十分です。 を参考にして、 物語全体の流れが理解できるように(も含めて)、をしないよう ご自身の言葉で。 ( 2016年5月)() ある日、六年生との合同訓練中に六年生の勢いについていけなくなり休憩していた四年生の三人は、喜八郎が掘った塹壕に落ちた身なりの良い男性と出会う。 男性を目的地の茶屋に送り届けたあと、男性に気に入られた三人はその場に留まるよう誘われる。 滝夜叉丸と三木ヱ門は六年生に実力を認めてもらえない悩みもあって誘いに乗るが、実は彼こそタソガレドキ城の城主である黄昏甚兵衛であり、忍術学園壊滅を目論むドクタケ忍者隊に手を貸し暗躍している真っ最中であった。 一方、甚兵衛の誘いを断った喜八郎と合流した六年生は戻らない滝夜叉丸たちの安否を気付かい、一刻も早い帰還を願っていた。 しかし、忍び組頭・雑渡昆奈門の強さや甚兵衛の奇矯ながらも冷徹さや威厳を兼ね備えた人柄に触れ、タソガレドキ忍者隊への勧誘を受けた滝夜叉丸たちの心は、日々の先輩への不満やタソガレドキ城主と行動を共にしている後ろめたさ、学園で学び続けることへの迷いなど、様々な感情に苛まれ混乱し始めていた…。 キャスト [ ]• 忍術学園六年生• 潮江文次郎 - 渡辺和貴• 立花仙蔵 -• 中在家長次 - 鷲尾修斗• 七松小平太 -• 善法寺伊作 - 安達勇人• 食満留三郎 -• 忍術学園四年生• 平滝夜叉丸 - 樋口裕太• 綾部喜八郎 - 布施勇弥• 田村三木ヱ門 -• 忍術学園一年は組• 猪名寺乱太郎 - 関根航• 摂津のきり丸 - 佐野代吉• 福富しんべヱ - 植弘駿介• 忍術学園教師• 大川平次渦正 - 迫 英雄• 山田伝蔵 - 今井靖彦• 土井半助 - 真佐夫• 忍術学園くのいち• ユキ - 金子有希• トモミ -• シゲ -• ドクタケ忍者隊• 稗田八方斎 - 幹山恭市• キャプテン達魔鬼 - 高橋光• タソガレドキ城• 雑渡昆奈門 - 翁長卓• 黄昏甚兵衛 - (特別出演) スタッフ [ ]• 脚本 - 阪口和久• 音楽 -• 殺陣 - 今井靖彦• アクション - ジャパン・アクション・エンタープライズ 第六弾 [ ] あらすじ [ ] この節にあるあらすじは作品内容に比して不十分です。 を参考にして、 物語全体の流れが理解できるように(も含めて)、をしないよう ご自身の言葉で。 ( 2016年5月)() ドクタケ忍者隊に、十年もの永い間修行に出ていた一人の男が戻ってきた。 一方、タソガレドキ城忍び組頭である雑渡昆奈門は、主君である黄昏甚兵衛に忍術学園の取り込みを命じられる。 乱太郎たちは、学園長から半ば強引に任された卒業アルバム編集委員の仕事に伏木蔵を巻き込むが、伏木蔵は資料として渡された過去の卒業アルバムに、不思議な文章を発見する。 そして、ドクタケ忍者隊に戻ってきた男・雪鬼が会得した特異な能力が、忍術学園に対して牙を剥いた。 伊作と留三郎の目の前に広がったそれは、悪夢のような光景だった。 六年生の四人が忍術学園を裏切り、ドクタケ勢とタソガレドキ勢に組みして先生を討ち取る。 偽者と入れ替わる先生たち。 そして、彼らは下級生たちにも刃を向けた。 忍術学園を救うべく、敢然と立ち上がった伊作と留三郎は、裏切り者の同級生と偽の先生たちに戦いを挑む。 はたして二人はドクタケとタソガレドキの魔の手から、忍術学園を取り戻すことができるのか? キャスト [ ]• 忍術学園六年生• 潮江文次郎 -• 中在家長次 -• 七松小平太 - 早乙女じょうじ• 善法寺伊作 - 安達勇人• 食満留三郎 -• 忍術学園一年生• 猪名寺乱太郎 -• 摂津のきり丸 -• 福富しんべヱ -• 鶴町伏木蔵 -• 忍術学園教師• 大川平次渦正 - 迫 英雄• 山田伝蔵 - 今井靖彦• 土井半助 - 真佐夫• 忍術学園くのいち• ユキ -• トモミ -• シゲ -• ドクタケ忍者隊• 稗田八方斎 - 幹山恭市• キャプテン達魔鬼 - 高橋光• タソガレドキ城• 雑渡昆奈門 - 翁長卓• 黄昏甚兵衛 - (特別出演)• 諸泉尊奈門 -• ミュージカルオリジナルキャラクター• 雪鬼 - 横井寛典 スタッフ [ ]• 脚本 - 阪口和久• 演出 - 菅野臣太朗• 音楽 -• 殺陣 - 今井靖彦• アクション - ジャパン・アクション・エンタープライズ 第七弾 [ ] あらすじ [ ] この節にあるあらすじは作品内容に比して不十分です。 を参考にして、 物語全体の流れが理解できるように(も含めて)、をしないよう ご自身の言葉で。 ( 2016年5月)() それは、乱太郎・きり丸・しんべヱの三人が、泳げない水軍頭領・兵庫第三協栄丸と出会い、忍術学園が本格的に兵庫水軍と関わりを持つ少し前のこと…。 海の近くでは妖怪・濡れ女子(ぬれおなご)の噂が立ち、六年生はその背後にドクタケ城の暗躍があるのではと危惧していた。 一方、兵庫水軍の面々は濡れ女子と思しき不気味な人影に遭遇するが、兵庫第三協栄丸はその人影に立ち向かおうとするも恐怖に耐え切れず真っ先に逃げ出してしまい、泳げず船酔いし胆力もない己の不甲斐なさを恥じ入り、兵庫水軍から出奔してしまう。 ワカメ収穫のアルバイトで海に向かった乱太郎・きり丸・しんべヱと頭領不在の兵庫水軍が出会ったその頃、ドクタケ忍者隊では水軍創設準備の激務に疲れ果てた一部の忍者が脱走して抜け忍となり、出奔中の兵庫第三協栄丸と出会う。 ドクタケ忍者隊の企みを阻止しようとする忍術学園、職業柄「忍者」を嫌い頭領不在の現状を乗り切ろうと警戒する兵庫水軍、抜け忍発生による人手不足解消のために兵庫水軍を取り込もうと企むドクタケ忍者隊…それぞれの思惑の元、兵庫水軍の「エピソードゼロ」となる三つ巴の戦いが幕を開けた。 キャスト [ ]• 忍術学園六年生• 潮江文次郎 - 海老澤健次• 立花仙蔵 - 鐘ヶ江洸• 七松小平太 - 早乙女じょうじ• 中在家長次 -• 善法寺伊作 -• 忍術学園一年生• 忍術学園教師• 大川平次渦正 - 迫 英雄• 山田伝蔵 - 今井靖彦• 土井半助 - 真佐夫• ドクタケ忍者隊• 稗田八方斎 - 幹山恭市• キャプテン達魔鬼 - 高橋光• 兵庫水軍• 兵庫第三協栄丸 -• 蜉蝣 - 翁長卓• 鬼蜘蛛丸 -• 義丸 -• 舳丸 -• 重 - スタッフ [ ]• 脚本 - 阪口和久• 演出 - 菅野臣太朗• 音楽 -• 殺陣 - 今井靖彦• アクション - ジャパン・アクション・エンタープライズ 第八弾 [ ] あらすじ [ ] この節にあるあらすじは作品内容に比して不十分です。 を参考にして、 物語全体の流れが理解できるように(も含めて)、をしないよう ご自身の言葉で。 ( 2017年1月)() 突然出現したドクタケ水軍の安宅船が、兵庫水軍若衆の乗った小早船を沈める。 その一報を受けた学園長は、何かの存在を感じ、五年生に重要な忍務を命ずる。 初忍務によろこび勇んで忍術学園を出発した五年生であったが、忍務を果たせず、六年生、兵庫水軍衆や一年生からも力不足だとあなどられる。 「頼りない五年生!」と上級生から思われていることを感じていたが、一転、五年生は自分たちのやり方で忍務をやり遂げる。 満を持して、ドクタケ水軍安宅船の討伐へ! ドクタケ水軍安宅船には、忍術学園勢と兵庫水軍衆を危機に陥れる驚くべき罠が!忍術学園勢と兵庫水軍衆、大ピンチ!! キャスト [ ]• 忍術学園五年生• 久々知兵助 -• 尾浜勘右衛門 -• 不破雷蔵 -• 鉢屋三郎 -• 竹谷八左ヱ門 -• 忍術学園六年生• 潮江文次郎 -• 忍術学園一年生• 忍術学園教師• 大川平次渦正 - 迫 英雄• 山田伝蔵 - 今井靖彦• 土井半助 -• ドクタケ忍者隊• 稗田八方斎 - 幹山恭市• キャプテン達魔鬼 - 高橋光• 兵庫水軍• 兵庫第三協栄丸 - 北村圭吾• 蜉蝣 -• 鬼蜘蛛丸 - 杉江優篤• 義丸 - 薫太• 舳丸 - 橘龍丸• 重 - 倉本発• ミュージカルオリジナルキャラクター• ドクタケ壱百七 -• 虎吉 - スタッフ [ ]• 脚本 - 阪口和久• 演出 - 菅野臣太朗• 殺陣 - 今井靖彦• アクション - ジャパン・アクション・エンタープライズ 第九弾 [ ] あらすじ [ ] この節にあるあらすじは作品内容に比して不十分です。 を参考にして、 物語全体の流れが理解できるように(も含めて)、をしないよう ご自身の言葉で。 ( 2019年7月)() 兵庫水軍の総大将・兵庫第三協栄丸の特命を受け、水夫 かこ の間切 まぎり と網問 あとい が忍術学園にやってきた。 だがなんとその二人の目の前で忍術学園がドクタケ忍者隊の手によって陥落してしまう。 そこにはなぜかドクタケに手を貸すドクササコ忍者の姿が!! 天下を目指す冷酷非道なドクタケ城城主・木野小次郎竹高まで堂々乗り込んできて今や忍術学園はドクタケ学園と化す!! 姿が見えない一年生、忍術学園奪還を託された五年生と六年生二人はどう戦うのか!?間切と網問も水軍戦法で立ち向かう。 だがそこに忍ミュ史上最強 ? のドクササコのすご腕忍者が立ちはだかる。 忍たまたちは忍術学園を取り戻す事ができるのか?初めてドクタケが勝利するのか!?手に汗にぎる攻防に、乞うご期待!!! キャスト [ ]• 忍術学園五年生• 不破雷蔵 - 吉田翔吾• 鉢屋三郎 - 久下恭平• 尾浜勘右衛門 - 佐藤智広• 久々知兵助 - 山木透• 竹谷八左ヱ門 - 栗原大河• 忍術学園六年生• 善法寺伊作 - 反橋宗一郎• 食満留三郎 - 秋沢健太朗• 忍術学園一年生• 忍術学園教師• 大川平次渦正 - 迫英雄• 山田伝蔵 - 今井靖彦• 土井半助 -• ドクタケ城• 木野小次郎竹高 -• 稗田八方斎 - 幹山恭市• キャプテン達魔鬼 - 高橋光• ドクササコ城• ドクササコのすご腕忍者 -• どくささこのすご腕忍者の部下(ドす部下) -• 兵庫水軍• 間切 -• 網問 - スタッフ [ ]• 脚本 - 阪口和久• 演出 - 菅野臣太朗• 音楽 -• 殺陣 - 今井靖彦• アクション - ジャパン・アクション・エンタープライズ 第十弾 [ ] あらすじ [ ] この節にあるあらすじは作品内容に比して不十分です。 を参考にして、 物語全体の流れが理解できるように(も含めて)、をしないよう ご自身の言葉で。 ( 2019年7月)() 記念すべき第10弾は!忍術学園 春のハチャメチャ大運動会だぁ!! 学園長の突然の思いつきで、忍術学園大運動会が開催されることになった。 運動会は委員会対抗で行なわれるらしいけど、本当に本当に大丈夫!? だって委員会の人数バラバラだし、チーム分けも決まってないし、きり丸はバイト断れなかったし、選手宣誓は誰がやるか分からないし、生首フィギア飛んでくるし、何故かドクタケ乱入するし、全部学園長先生のその場の思いつきで決まっちゃうから、運動会は始まる前から大混乱! そしてそこに、最強の暗殺者、万寿烏・土寿烏の不気味な影が近づく…… 運動会の競技がクライマックスを迎える中、学園長を狙う暗殺者と学園乗っ取りを企むドクタケ忍者隊と学園勢の三つ巴の戦いが始まる! 忍術学園の行方は!? そして学園長の命は!? てゆうか、運動会はどうなっちゃうの!? 忍たまの原点!ギャグ満載でお届けする第10弾は、「かなり面白いぞ!」 キャスト [ ]• 忍術学園六年生• 立花仙蔵 -• 潮江文次郎 - 渡辺和貴• 中在家長次 -• 七松小平太 -• 食満留三郎 - 秋沢健太朗• 善法寺伊作 - 反橋宗一郎• 忍術学園五年生• 久々知兵助 - 山木透• 尾浜勘右衛門 - 佐藤智広• 竹谷八左ヱ門 - 栗原大河• 忍術学園四年生• 平滝夜叉丸 - 樋口裕太• 綾部喜八郎 -• 田村三木ヱ門 -• 浜守一郎 -• 忍術学園一年生• 忍術学園くノ一• ユキ -• 忍術学園教師• 大川平次渦正 - 迫英雄• 土井半助 -• 山田伝蔵 - 今井靖彦• ドクタケ忍者隊• 稗田八方斎 - 幹山恭市• キャプテン達魔鬼 - 高橋光• 暗殺者• 土寿烏 - 翁長卓 スタッフ [ ]• 脚本・作詞 演出 -• 音楽 -• 殺陣 - 今井靖彦• アクション - ジャパン・アクション・エンタープライズ 第十一弾 [ ] あらすじ [ ] 泣く子も笑う! これぞ忍たま 恐怖の肝試し!! 学園長先生のお使いで、金楽寺の和尚さんから本を借りてきた乱太郎、きり丸、しんべヱと図書委員の中在家長次は その帰り道、通りかかった荒れ屋敷で恐ろしい幽霊を見てしまったからさぁ大変! 六年生は屋敷の調査。 四年生は五年生の尾浜勘右衛門を巻き込んで、きもだめしを企画。 一年生はお宝探し。 それぞれ目的は違うけど、みんな揃って荒れ屋敷へGo! いざ出掛けてみたのはいいけれど、火の玉飛ぶわ!ガイコツ出るわ!しんべヱちびるわ!そりゃもう大騒ぎ!そんな忍たまたちを荒れ屋敷に閉じ込め、学園乗っ取りを企むドクタケ忍者隊と、荒れ屋敷の住人たちは大暴れ! 屋敷の調査は!? きもだめしは!? お宝探しは!? みんなどうなっちゃうの!? わちゃわちゃして、ドタバタして、ギャグ大盛り第11弾「見逃しは許しまへんで~!」 キャスト [ ]• 忍術学園六年生• 立花仙蔵 -• 潮江文次郎 -• 中在家長次 -• 七松小平太 -• 食満留三郎 -• 善法寺伊作 -• 忍術学園五年生• 尾浜勘右衛門 -• 忍術学園四年生• 平滝夜叉丸 - 龍人• 綾部喜八郎 -• 田村三木ヱ門 - 三井淳平• 浜守一郎 -• 斉藤タカ丸 -• 忍術学園一年生• 忍術学園教師• 大川平次渦正 - 迫英雄• 土井半助 - 一洸• 山田伝蔵 - 今井靖彦• ドクタケ忍者隊• 稗田八方斎 - 幹山恭市• キャプテン達魔鬼 - 高橋光• 荒れ屋敷の住人• 飽食の三郎太 -• 千兵衛 -• 小梅 -• 竹虎 -• 時宗 - 翁長卓• 道山 - スタッフ [ ]• 脚本・作詞・演出:竹本敏彰• 音楽監督・作曲・編曲・スーパーバイザー:玉麻尚一• 殺陣:高橋光•

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忍 たま 乱 太郎 五 年生

「善法寺伊作先輩が風邪をひいて寝込んでいるらしい」という話は、朝食の時間に保健委員会の後輩を中心として瞬く間に広まって行った。 夜間実習開けでふらふらしていた時に、飛んできたバレーボールから一年生の良い子達を庇って池に落ちたそうだ。 不運委員長を通りこして、不運大魔王という人類を越えた渾名さえ付けられる伊作の事なので、それを聞いた生徒は「ああ、また不運が発動したんだな」と生ぬるく頷いていた。 もちろん、保健委員の良い子達はその噂を面白おかしく言いふらして回った訳ではない。 むしろ、日頃忙しく働いている先輩に今日ばかりはゆっくりしてもらいたいがための配慮であった。 この忍術学園では、大小問わず怪我が多い。 手裏剣打ちや体術の授業から、委員会活動や、自主練習などそれこそ朝から晩まで怪我人は出ているのだ。 その手当を通常は校医の新野先生が当たっているが、先生の不在の際や、先生の手を煩わせるまでもない軽傷の場合、保健委員が…もっと詳しく言えば、唯一の上級生である伊作が治療する事がある。 あるいは先生に話すのは抵抗があるが、一人で抱えるのは心配だという事で保健室へ行く前に伊作に相談しに来る生徒も居る。 生徒よりも稀ではあるが、保健室よりも近かったからという理由で先生が長屋に顔を出す事もあった。 保健委員の良い子達は、自分達の先輩が頼りにされているのを誇らしく思っていたが、件の先輩が不調の際は心配にもなろうものだ。 どこかの学年が実習を終えた直後は尚の事、六のは長屋を訪れる生徒は数を増やすものなのだから。 下級生の中の最年長の数馬とて、まだ三年生。 応急処置は手慣れてきたものの、未だ調剤などは指示が無くては行えない。 こんな時、四年生か五年生に保健委員がいれば良いのにと思ってしまうのだった。 そんな訳で、今日は伊作先輩はお加減が悪いのだからゆっくり休んで頂こうと「何かあったら新野先生か我々保健委員を頼るよう」にと主張して回っていたのだった。 特に一年は組の乱太郎は、伊作の不調は同じクラスメイトを庇っての事もあり、いつも以上に張り切っていた。 休日だと言うのに朝から落とし紙の補充に駆け回り、遊びたいのをぐっと堪えて、委員長不在の保健室に詰めていた。 [chapter:朝四ツの出来事] さて、そんな良い子達が心配する伊作といえば、別段面会謝絶となるほどの重病でもない。 本来がただの寝不足の所に水を浴びて、うっかりと貰ってしまった風邪なのだ。 熱は上がるし喉が枯れはしたのだが、珍しい病と言うわけでもないし、死に至るほどの重症でもない。 むしろ常の不運が幸いしてか、池に落ちて風邪をひくのも通常運転とばかりに、噂に上がった割には騒ぎ立てられる事もなかった。 本日、同室の食満留三郎は不在である。 珍しくも互いに幸いな事に、留三郎は課題で数日前から外出している。 だから、伊作も病をうつしてしまわないか気を張る必要もなく、自室でのんびりと休養することができた。 生徒も多く、足音の消し方も拙い一年長屋と比べて、六年生の長屋は静かである。 まず生徒の数が少ないし、賑やかな低学年達は恐れ多くて近寄りがたい。 比較的気軽に訪れる事ができる高学年の生徒になれば、それなりに所作が落ちついてくるし、生活音を消す事など容易いものだ。 しんと静まった中で、いくつか障子を隔てた向こうにほんの微かな友人たちの気配を感じるのみである。 その気配の数をなんとはなしに数えていると、音を立てずに障子が開いた気配がした。 「起きているのか。 」 伊作が横たわったままそちらへ顔を向けると、寝ているものと思っていたのか、盆に水差しを乗せた立花仙蔵がその柳眉をついと上げた。 その表情を物珍しげにまじまじとみて、伊作は僅かに表情を緩めて見せた。 「……さっき、起きたんだよ。 」 「身体を起こすか?こういうときは水分を摂る方が良いのだろう?」 いつもより血の気の薄い伊作の唇からひび割れた声が出るのを聞いて、仙蔵は僅かに顔をしかめる。 枕元に盆を置いて、椀に水を注いでやり、力の入らない上体が起き上がるのに手を貸してやると、伊作はかすれて殆ど聞こえない声音でありがとうと呟いた。 身体を動かすと、頭痛でも走るのか億劫そうにゆっくりと、茶碗の中の水を幾度かに分けてゆっくりと飲んでゆく。 「新野先生から頂いた薬が効いているから、ぼんやりするよ。 」 「ついでに寝ておけ。 どうせ、実習中はろくに眠る事もできなかったのだろう。 」 「人間、寝だめとかできないはずなんだけどね。 」 「溜めておけなくても、眠れば身体は休まる。 もう少し水を飲んで寝ていろ。 」 「ん、そうするよ。 身体起こすだけでふらふらする。 」 素直にこくりと頷いて、布団へ再び潜る。 熱のせいか、本人が行った通りに薬でぼんやりしているせいか、その動きはどこか幼い。 自らが下級生だった時を思い出し、仙蔵は僅かに唇の端をあげる。 そう言えば伊作は二年生の頃にも酷い風邪をひいて、暫くミノムシのように布団に潜りこんで居たものだ。 きちんと上掛けをかけ直してやってから仙蔵は腰をあげた。 そもそも、水を持ってくるついでに様子を見に来ただけだったのだ。 あまり長居をして、喉をひび割れさせている伊作に無理をさせるつもりは毛頭ない。 正直声を出すのも気だるい状態だったため、仙蔵のその気づかいが伊作にはありがたかった。 「あ…」 その背中に、横になった伊作が声をかける。 「どうかしたか?」 「うん、……ありがとうって…」 「……かまわん、病人にくらいは優しくしてやらんとな。 」 いつもよりも、さらに輪をかけてぼんやりと笑う伊作へ、仙蔵はまた唇の端を少しつり上げるようにして笑って見せた。 そのまま、もう喋るなと言うようにさっさと背を向け、障子から出てゆく。 伊作はその背中を布団の中から見送った。 まっすぐな黒髪と、同じくらいに伸びた背中が障子に遮られ、気配が遠ざかって行くとふにゃりと顔が再び綻ぶ。 「……ふふっ」 [chapter:昼九ツの出来事] 瞼の向こうを影が通った気がして、再び伊作はまどろみから浮上した。 障子越しに見える日差しは先ほどよりいくばくか明るいが、伸びる影から察するに正午にはまだ届かぬ頃合いだろう。 ひと眠りしたせいか、先ほどよりは少し頭がすっきりとしている。 だが、未だ頭の芯がしくしくとするような頭痛は晴れず、寝汗をかいたせいか夜着がほんのりと肌に張り付く感じがした。 頭痛が酷くならないように、ゆっくりと体を起こす。 と、それを見計らったように障子が開いた。 どうやら、先ほど通った影はその人物の物だったようだ。 「……酷い隈だなあ。 」 戸口に立つその顔を見て、伊作は何よりもまずそんな言葉が出てしまった。 水桶と手ぬぐいを小脇に抱えてそこに立っているのは、学園一ギンギンに忍者している男、潮江文次郎だ。 寝乱れた髪を邪魔にならないように結び直し、伊作は文次郎を手招いた。 「そこ、立っていないで中に入りなよ。 」 「そろそろ起きてるだろうと、手ぬぐいと水を持ってきてやったっていうのにご挨拶なこったな。 」 「ごめんごめん、君の隈を見たらついさ。 言われたくなかったら、もっとそれを薄くしなよ。 」 「お前…今は人の心配をしている場合じゃなかろう。 ……ほれ、身体でも拭け。 また風邪をひくぞ。 」 「心配なんかじゃないよ。 …でも、ありがとう。 ついでにそっちから替えの夜着も取ってくれないか?」 枕元の水差しから水を一杯注いで飲みほして、伊作はさっさと夜着をはだける。 羞恥のしゅの字もないその脱ぎっぷりは、いっそすがすがしいまでだ。 無防備なまでに汗ばんだ背中が晒される。 まだ熱の名残があるのか、ほんのりと赤く染まった肌は、汗のせいで妙な艶があった。 色気があるのだか、男気があふれているのだか分からぬ様子に、文次郎は一瞬あきれ顔で伊作を見た。 頭をよぎった小言を、ため息を一つ漏らして誤魔化し、先ほど示された箱から替えの夜着を取り出す。 「相変わらず、この部屋は物が多いな。 ちっとは整理したらどうだ?」 「これでもしてるんだよ。 誰かさん達が、僕の部屋を第二保健室にしなければもっとすっきりするんだけどね。 」 頭に響かぬように、声を出さずに吐息だけで伊作が笑った。 やんわりどころかストレートに込めた皮肉も、やはり本調子ではないからか、普段の勢いが失せているのが自分でも分かった。 水を絞った手ぬぐいで汗ばんだ肌を拭うと、随分とさっぱりしたような気持ちになる。 熱に火照った肌に気持がいいなと、ひんやりとした肌に目を細めていると、文次郎の冷たい手が伊作の頭に夜着を被せた。 「仙蔵が、顔色が悪かったって言ってたが随分良くなったようじゃねえか。 さっさと着替えろ、またぶり返すぞ。 」 「うそ、そんな事言ってたのかい?ありがとう。 ……ああ、そうだ…食堂へ行くなら悪いんだけど雑炊か何かもらって来てくれないかな。 」 「おう。 」 「あとね。 」 「ん?」 「随分気分が良くなったから、心配しなくていいよ。 」 「ばかもん」 頭から被せられた夜着に埋もれて笑う伊作に対して、肩越しに手を振ると文次郎はさっさと廊下へ出てしまう。 ずかずかと大股で歩くのに足音を立てないのは、流石上級生と言うべきか。 常の文次郎ならば、ここで「風邪をひくのは鍛錬が足りないからだ」とか「たるんでる証拠だ」とか言いそうな物だが、今日ばかりはなにも言わない。 仙蔵がしたよりも、少し音を立てて閉じた障子を見て伊作はまた笑顔を零した。 「……ふふふっ」 [chapter:昼九ツ半の出来事] そのまま、横になって暫く経つと美味しそうな昼餉の匂いが漂ってくる。 短い時間ではあったが、ぐっすりと眠ったので眠気も無く、朝よりは頭もはっきりとしている。 薬の効用か、睡眠をしっかり取ったからか、先ほどまで頭の中心に居座って伊作を悩ませていた頭痛もすっかりとなりを潜めていた。 さて、こうなってくるとずっと寝ているのも暇になる。 伊作は、ここぞとばかりに読みかけの草紙等を引っ張りだして読書にいそしんでいた。 布団の上にうつ伏せになり、以前タソガレドキの忍者組頭からもらったぬいぐるみを抱きこんで、そのまるっとした頭に顎を乗せると、丁度良い高さとなる。 「……入っていいよ。 」 しばし読書にいそしんでいた伊作だったが、ふと、障子の向こうに誰かの気配を感じて読みさしの草紙を伏せる。 そちらの方へ目を向けると、障子を開けたのは五年生の久々知兵助だった。 兵助は一度廊下に膝をついて、両手を付けてこちらを伺う。 真面目な優等生の兵助らしい態度だった。 「失礼します、お加減はいかがですか?」 「うん、薬も効いているから随分いいよ。 昼ごはん持ってきてくれたんだ?ありがとう、すまなかったね。 」 「いえ、潮江先輩に頼まれまして。 豆腐雑炊なんですけど…。 」 「久々知の豆腐かあ、美味しそうだね。 喉がちょっと痛いから、そういう食べ物はありがたいよ。 ああ…卵まで入ってる。 作ってくれたんだろう?ありがとう。 」 「豆腐は弱った胃腸にも優しいですし、栄養も豊富なんです。 是非、善法寺先輩にも召し上がっていただきたくて。 」 相変わらずの生真面目な受け答えに、伊作は笑って手招いた。 「おはいり」と声をかけてようやく、この礼儀正しい後輩は上級生の自室へと足を踏み入れる。 寝床の上に起き上がり腰をおろした伊作の傍らに転がっている、タソガレドキ謹製の組頭ぬいぐるみを見て、兵助は一瞬何か言いたげな顔をしたが、すぐに深く突っ込む事は止めたようだ。 「大丈夫だよ、中は留三郎が改めたけど何も入ってない。 寝転んで本を読む時に丁度いい高さなんだよ。 」 「人が突っ込みを入れるのを諦めた時に、その話題を振らないでくださいよ。 」 「ごめんごめん、何でこんなの此処にあるんだ?って顔してたから。 ……ああ、でもお腹すいた。 そう言えば、朝ご飯食べ損ねてたんだよね。 」 食べやすいように匙が添えられた椀には、ぐずぐずと煮崩れた豆腐と、ふわふわになった卵が浮いている。 痛む喉を気にして、いつもよりも念入りに吹き冷ましながら食べる伊作へ、兵助が「お薬は?」と聞いてくる。 口の中を忙しくはふはふとさせながら伊作が枕元の薬包紙を示すと、盆を引き寄せて水を用意しておいてくれる。 「…あひあと…」 「いえ、良いんで。 気を付けて食べてください。 またしばらくしたら下げに来ますので。 」 後輩って優しいなあという顔をしている伊作に、釣られたように兵助も笑う。 「…そう言えば、保健室は忙しそうかい?」 「三反田を中心に、皆頑張ってますよ。 伊作先輩にごゆっくりしてもらうんだって、当番関係なく総出で張り切っています。 」 「そうだったのか、実習終わったばかりだから、保健室も忙しいのにな。 悪い事をした。 」 「伊作先輩は、いつも当番関わらず保健委員の活動をなさってますから、たまにはごゆっくり休んで下さい。 」 「……そうだね、言葉に甘えてそうさせてもらうよ。 …でも、皆が頑張ってる所みたかったな。 」 ふうふうと雑炊を吹き冷ましながら、心から残念そうに肩を落とす伊作を見て、兵助は少し笑った。 この学園の上級生は、子煩悩ならぬ後輩煩悩の気が強い。 「上級生が欠けているので、俺達もそれとなく顔を覗かせてみます。 …それでは、これで失礼します。 」 「……うん。 本当に、わざわざありがとう。 昼、これからなんだろう?今度奢るよ。 」 「いえ、俺達が具合が悪い時に、先輩には散々お世話になってますから。 」 そう言って、礼儀正しく一礼をして出て行く兵助を伊作は見送る。 六年生よりはほんの僅かに消し切れていない気配が去ってから、匙を置いて堪え切れずに少し吹きだした。 小さな笑いは、じわじわと広がって、肩を震わせる笑いに変わって行く。 やがて炎症を起こした喉がひきつれて、げほごほと咳き込む羽目になったのだが、胸の苦しさよりも腹のうちから広がる喜びの方が勝った。 「…ははっ…あー…もうほんっと……可愛いなあ。 」 [chapter:夕七ツ半の出来事] 「起きてるから、入っておいで。 」 尾浜勘右衛門が六年は組と書かれた札の前まで来た所で、内側からそんな声がかけられた。 朝に随分とかすれていたはずの伊作の声は、もう随分と通るようになっていた。 「失礼します、五年い組、尾浜勘右衛門です。 」 「うん、いらっしゃい。 あ、そっち西日が強いから中入ったら障子閉めちゃってくれるかい?」 開いた障子から顔をだした勘右衛門へ、伊作は普段と変わらぬ笑みで手招きをする。 具合は随分良くなったらしく、朝真っ白だった顔色は嘘のように良くなっている。 今も後輩の訪問に気を良くして、火鉢の上にのせた薬缶に手を伸ばし、白湯を振る舞ってくれようとまでしていた。 実の所、溜めていた草紙本も読み切ってしまい暇を持て余していた所だったのだ。 「お加減はいかがですか?」 「うん、見ての通りもうすっかり元気だよ。 布団で寝ているのも暇でね、思いついた調合を書きとめていた所だった。 」 「あんまり無理はなさらないで下さいよ。 いつもご自分がおっしゃってる事ですけど。 あと…これ、お見舞いです。 」 マイペースな勘右衛門にしては珍しく、神妙な面持ちで差し出した団子を見て伊作は笑った。 「もしかして、僕が庇った一年生が、学級委員会の所属だったのを気にしているのかい?」 「…ええ、まあ。 可愛いうちの子ですから。 」 「君達だって、保健委員会の下級生が危なかったら助けるだろう?僕だって同じだ、委員会は違っても可愛い後輩には変わり無いんだよ。 」 まあでも、お団子はもらうけどね。 とのんびりと言って伊作は白湯を湯呑に注ぐ。 団子があるのならば、お茶でもてなしたいところだが、個人の長屋にそんな贅沢品は常備していない。 膝でにじり歩いて懐紙を持ってくると、その上に今しがたもらった団子を乗せて勘右衛門と自分の前に置いた。 「ですが、ありがとうございました。 庄左ヱ門と彦四郎の代わりにお礼を言わせてください。 」 「本人達も、さっき揃って来てくれたよ。 重ねて言うけど、あんまり気にしないでおくれね。 ……ね、所であの台詞は言ってくれないのかい?」 頭を下げる勘右衛門へ伊作は首をかしげて見せる。 勘右衛門は、一切の脈絡のないその言葉に、戸惑ったような声をあげた。 「……あの台詞って…?」 「それはお前、あの台詞に決まってるじゃないか。 」 正面に座っていた伊作が、身を乗り出すようにして勘右衛門の顔を覗きこむ。 猫のような目をキラキラと輝き、唇は堪え切れぬというようにむずむずと口角がつり上がっている。 満面のというには些か悪戯っぽいその顔。 言いたくて言いたくて溜まらなかった言葉を、ようやくと言えるとばかりの満足げな顔をしている。 それは客観的には大層魅力的な顔であった。 これは何か不味い事を考えている顔だ。 長年の経験からそう察した勘右衛門は、のけぞるような姿勢で顔を引いてしまった。 普段は不運に隠されているし、他の六年生が個性的過ぎるために目立たないが、この先輩は結構良い性格をしているのだ。 「ほら、言っておくれよ。 否、正しく言うのならば、勘右衛門の姿をした三郎が声音を繕うのを止めたというべきだろうか。 声と共に顔を繕うのも止め、薄いマスクと独特の髪形をした鬘をはぎ取ると、瞬く間に勘右衛門の顔は不和雷蔵の顔となる。 変装といえども、もはや見慣れたその顔を、伊作は満足そうに瞳を細めて見詰めた。 「仙蔵が来た時かな。 」 「最初からじゃないですか……。 ちょっと、私…変装の天才って呼ばれてるんですよ?何で簡単に見破っちゃうかな、あなた…。 」 「いや、うん…ごめんね?だって鉢屋は分かるんだ。 …いや、でも…嬉しかったよ。 」 顔を押さえてのけぞる三郎に、対する伊作は満面の笑みだ。 堪え切れぬ笑いに、片手で腹を、もう片手で口を押さえて肩をぷるぷる震わせてさえいる。 この人畜無害の皮を被った狸め、と三郎は内心悪態を付きながらその俯いているために見える旋毛をじっと睨んだ。 「でもさ、鉢屋…もう、ね。 ……君の所の一年を庇って、僕が風邪引いたからってそんなに心配しなくてもいいのに。 」 「……別に、あなたの事を心配なんて…」 「耳、真っ赤だよ?」 ぷくくく、とまた笑いながら言いながら指摘するものだから、三郎は慌てて耳を手で覆って隠す。 顔色はマスクなので変わりはないが、耳までは化粧で覆いきれないので、狐のようなふわふわの髪から覗く耳朶は刷毛で掃いたように朱に染まっていた。 「あんた結構性格悪いですよね!?」 「いやいや、ごめん。 からかってるんじゃないんだよ。 …あんなに何度も来てくれるなんて…可愛いなあってさあ。 そんなに気まずかったのかい?」 「…だから、別にそういう訳じゃないですって…あー、もー!それだけ元気なら平気ですね。 団子は、保健委員とでも食べて下さい。 今日一日大活躍だったみたいですし!」 三郎が姿を変え、声を変え、時には友人を拝み倒して伊作の元を何度も訪れたのは、けして自分の後輩が世話になったからではない。 確かに、ただでさえ頭が上がらない先輩なのだから、これ以上の貸しは作りたくないのは本音だが、断じてそれが理由ではない。 だが、何度も訪れた理由を逐一この先輩に説明するのは、これ以上ないほどに癪だ。 誤魔化すようにまくし立てると、この場に居るのが居たたまれなくなり、さっさと部屋を出るに限るとばかりに三郎は腰を浮かせた。 「あ、ちょっと…待って!」 「うわ!…ちょっと…足に力が入らないのにいきなり立ち上がるなんて、何考えてるんですか!?」 それを慌てて止めようとした伊作が、急に動いたせいで立ちくらみを起こし、三郎へとしがみつく形となる。 三郎はいきなりぐらりと傾いだ身体を受けとめたものの、自分の身体を支える前に、逃がさんとばかりに伊作がしがみついた手に力を込めて来るので戸惑うばかりだ。 「何なんですか……ほんとに。 」 「ごめん、本当に君をからかうつもりはなかったんだ。 」 「……分かりましたよ。 信じますから、…もう、忘れてるかも知れませんけど、あなた病み上がりっていうか真っ最中なんですからね。 俺や他の先輩がこんな事したら、目をつり上げて怒るくせに、自分の事棚に上げ過ぎです。 」 ため息交じりに、しがみついて来た伊作の背中を宥めるように叩いてやる。 もうこれでは、どっちが先輩でどちらが後輩だか分かったものではない。 ぽんぽんと、暫く叩いていると、伊作の口からふうっと安堵したような吐息が零れた。 「三郎、本当にありがとう。 」 腰元にぎゅうとしがみついたまま、伊作が破顔する。 僅かに上気した顔で、いつもよりどこか幼い顔で笑われてしまえば、口から出そうになった悪態も二の句が継げなくなってしまう。 伊作は普段、三郎達を甘やかすことはあっても、こんなふうに無防備な顔では笑ってくれない。 最上級生だという自覚のせいか、後輩の前ではいつもどこか大人びた顔で笑うのだ。 三郎はそれが悔しくて仕方がない。 「伊作…先輩……。 」 甘やかしたくても甘やかされてくれない相手が、不意打ちとばかりに見せた無防備な顔に、先ほどとは比に成らないくらい耳が熱くなるのを感じた。 知らずに乾いていた喉を唾液で湿らせ、ふにゃふにゃと笑う伊作の頬に手を添える。 その頬は、とても熱かった。 凄く熱かった。 腰にしがみついたままの伊作を引っぺがして布団に押し込め、そのまま頭まで全てを布団で覆うように被せてしまう。 熱が上がったあの顔に絆されそうになったなど、自分でも認めたくない気分だった。 「三郎ー、ちょっと…頭まで被さると熱い!」 「煩いです、もうほんと寝てください!夕食は後で運んできますから!」 三郎は封印とばかりに丁寧に布団の端を抑えると、今度こそ立ち上がった。 普段の三郎からしたら、びっくりするくらいに慌てた声音を聞いて、布団の中で伊作はくすくすと笑っている。 三郎は、内心で何度も悪態を付きながらその笑い声を閉ざすように障子を閉めた。 三郎は、きっと気が付いていないだろう。 伊作の頬の熱は、風邪のせいなんかではない事を。 真っ暗で暖かい布団の中で、三郎の気配が遠ざかるのを聞きながら、伊作は小さく呟いた。 「……風邪を引いたのは、僕にしては珍しく…幸運だったのかもしれないな。 」 時を同じくして、廊下を早足に歩きながら、三郎も小さく一人語散る。 「……ああもう、あの人阿呆だ。 何で私が何度も来たのか、私の変装見破るなら……それくらい分かれよ、馬鹿。

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「善法寺伊作先輩が風邪をひいて寝込んでいるらしい」という話は、朝食の時間に保健委員会の後輩を中心として瞬く間に広まって行った。 夜間実習開けでふらふらしていた時に、飛んできたバレーボールから一年生の良い子達を庇って池に落ちたそうだ。 不運委員長を通りこして、不運大魔王という人類を越えた渾名さえ付けられる伊作の事なので、それを聞いた生徒は「ああ、また不運が発動したんだな」と生ぬるく頷いていた。 もちろん、保健委員の良い子達はその噂を面白おかしく言いふらして回った訳ではない。 むしろ、日頃忙しく働いている先輩に今日ばかりはゆっくりしてもらいたいがための配慮であった。 この忍術学園では、大小問わず怪我が多い。 手裏剣打ちや体術の授業から、委員会活動や、自主練習などそれこそ朝から晩まで怪我人は出ているのだ。 その手当を通常は校医の新野先生が当たっているが、先生の不在の際や、先生の手を煩わせるまでもない軽傷の場合、保健委員が…もっと詳しく言えば、唯一の上級生である伊作が治療する事がある。 あるいは先生に話すのは抵抗があるが、一人で抱えるのは心配だという事で保健室へ行く前に伊作に相談しに来る生徒も居る。 生徒よりも稀ではあるが、保健室よりも近かったからという理由で先生が長屋に顔を出す事もあった。 保健委員の良い子達は、自分達の先輩が頼りにされているのを誇らしく思っていたが、件の先輩が不調の際は心配にもなろうものだ。 どこかの学年が実習を終えた直後は尚の事、六のは長屋を訪れる生徒は数を増やすものなのだから。 下級生の中の最年長の数馬とて、まだ三年生。 応急処置は手慣れてきたものの、未だ調剤などは指示が無くては行えない。 こんな時、四年生か五年生に保健委員がいれば良いのにと思ってしまうのだった。 そんな訳で、今日は伊作先輩はお加減が悪いのだからゆっくり休んで頂こうと「何かあったら新野先生か我々保健委員を頼るよう」にと主張して回っていたのだった。 特に一年は組の乱太郎は、伊作の不調は同じクラスメイトを庇っての事もあり、いつも以上に張り切っていた。 休日だと言うのに朝から落とし紙の補充に駆け回り、遊びたいのをぐっと堪えて、委員長不在の保健室に詰めていた。 [chapter:朝四ツの出来事] さて、そんな良い子達が心配する伊作といえば、別段面会謝絶となるほどの重病でもない。 本来がただの寝不足の所に水を浴びて、うっかりと貰ってしまった風邪なのだ。 熱は上がるし喉が枯れはしたのだが、珍しい病と言うわけでもないし、死に至るほどの重症でもない。 むしろ常の不運が幸いしてか、池に落ちて風邪をひくのも通常運転とばかりに、噂に上がった割には騒ぎ立てられる事もなかった。 本日、同室の食満留三郎は不在である。 珍しくも互いに幸いな事に、留三郎は課題で数日前から外出している。 だから、伊作も病をうつしてしまわないか気を張る必要もなく、自室でのんびりと休養することができた。 生徒も多く、足音の消し方も拙い一年長屋と比べて、六年生の長屋は静かである。 まず生徒の数が少ないし、賑やかな低学年達は恐れ多くて近寄りがたい。 比較的気軽に訪れる事ができる高学年の生徒になれば、それなりに所作が落ちついてくるし、生活音を消す事など容易いものだ。 しんと静まった中で、いくつか障子を隔てた向こうにほんの微かな友人たちの気配を感じるのみである。 その気配の数をなんとはなしに数えていると、音を立てずに障子が開いた気配がした。 「起きているのか。 」 伊作が横たわったままそちらへ顔を向けると、寝ているものと思っていたのか、盆に水差しを乗せた立花仙蔵がその柳眉をついと上げた。 その表情を物珍しげにまじまじとみて、伊作は僅かに表情を緩めて見せた。 「……さっき、起きたんだよ。 」 「身体を起こすか?こういうときは水分を摂る方が良いのだろう?」 いつもより血の気の薄い伊作の唇からひび割れた声が出るのを聞いて、仙蔵は僅かに顔をしかめる。 枕元に盆を置いて、椀に水を注いでやり、力の入らない上体が起き上がるのに手を貸してやると、伊作はかすれて殆ど聞こえない声音でありがとうと呟いた。 身体を動かすと、頭痛でも走るのか億劫そうにゆっくりと、茶碗の中の水を幾度かに分けてゆっくりと飲んでゆく。 「新野先生から頂いた薬が効いているから、ぼんやりするよ。 」 「ついでに寝ておけ。 どうせ、実習中はろくに眠る事もできなかったのだろう。 」 「人間、寝だめとかできないはずなんだけどね。 」 「溜めておけなくても、眠れば身体は休まる。 もう少し水を飲んで寝ていろ。 」 「ん、そうするよ。 身体起こすだけでふらふらする。 」 素直にこくりと頷いて、布団へ再び潜る。 熱のせいか、本人が行った通りに薬でぼんやりしているせいか、その動きはどこか幼い。 自らが下級生だった時を思い出し、仙蔵は僅かに唇の端をあげる。 そう言えば伊作は二年生の頃にも酷い風邪をひいて、暫くミノムシのように布団に潜りこんで居たものだ。 きちんと上掛けをかけ直してやってから仙蔵は腰をあげた。 そもそも、水を持ってくるついでに様子を見に来ただけだったのだ。 あまり長居をして、喉をひび割れさせている伊作に無理をさせるつもりは毛頭ない。 正直声を出すのも気だるい状態だったため、仙蔵のその気づかいが伊作にはありがたかった。 「あ…」 その背中に、横になった伊作が声をかける。 「どうかしたか?」 「うん、……ありがとうって…」 「……かまわん、病人にくらいは優しくしてやらんとな。 」 いつもよりも、さらに輪をかけてぼんやりと笑う伊作へ、仙蔵はまた唇の端を少しつり上げるようにして笑って見せた。 そのまま、もう喋るなと言うようにさっさと背を向け、障子から出てゆく。 伊作はその背中を布団の中から見送った。 まっすぐな黒髪と、同じくらいに伸びた背中が障子に遮られ、気配が遠ざかって行くとふにゃりと顔が再び綻ぶ。 「……ふふっ」 [chapter:昼九ツの出来事] 瞼の向こうを影が通った気がして、再び伊作はまどろみから浮上した。 障子越しに見える日差しは先ほどよりいくばくか明るいが、伸びる影から察するに正午にはまだ届かぬ頃合いだろう。 ひと眠りしたせいか、先ほどよりは少し頭がすっきりとしている。 だが、未だ頭の芯がしくしくとするような頭痛は晴れず、寝汗をかいたせいか夜着がほんのりと肌に張り付く感じがした。 頭痛が酷くならないように、ゆっくりと体を起こす。 と、それを見計らったように障子が開いた。 どうやら、先ほど通った影はその人物の物だったようだ。 「……酷い隈だなあ。 」 戸口に立つその顔を見て、伊作は何よりもまずそんな言葉が出てしまった。 水桶と手ぬぐいを小脇に抱えてそこに立っているのは、学園一ギンギンに忍者している男、潮江文次郎だ。 寝乱れた髪を邪魔にならないように結び直し、伊作は文次郎を手招いた。 「そこ、立っていないで中に入りなよ。 」 「そろそろ起きてるだろうと、手ぬぐいと水を持ってきてやったっていうのにご挨拶なこったな。 」 「ごめんごめん、君の隈を見たらついさ。 言われたくなかったら、もっとそれを薄くしなよ。 」 「お前…今は人の心配をしている場合じゃなかろう。 ……ほれ、身体でも拭け。 また風邪をひくぞ。 」 「心配なんかじゃないよ。 …でも、ありがとう。 ついでにそっちから替えの夜着も取ってくれないか?」 枕元の水差しから水を一杯注いで飲みほして、伊作はさっさと夜着をはだける。 羞恥のしゅの字もないその脱ぎっぷりは、いっそすがすがしいまでだ。 無防備なまでに汗ばんだ背中が晒される。 まだ熱の名残があるのか、ほんのりと赤く染まった肌は、汗のせいで妙な艶があった。 色気があるのだか、男気があふれているのだか分からぬ様子に、文次郎は一瞬あきれ顔で伊作を見た。 頭をよぎった小言を、ため息を一つ漏らして誤魔化し、先ほど示された箱から替えの夜着を取り出す。 「相変わらず、この部屋は物が多いな。 ちっとは整理したらどうだ?」 「これでもしてるんだよ。 誰かさん達が、僕の部屋を第二保健室にしなければもっとすっきりするんだけどね。 」 頭に響かぬように、声を出さずに吐息だけで伊作が笑った。 やんわりどころかストレートに込めた皮肉も、やはり本調子ではないからか、普段の勢いが失せているのが自分でも分かった。 水を絞った手ぬぐいで汗ばんだ肌を拭うと、随分とさっぱりしたような気持ちになる。 熱に火照った肌に気持がいいなと、ひんやりとした肌に目を細めていると、文次郎の冷たい手が伊作の頭に夜着を被せた。 「仙蔵が、顔色が悪かったって言ってたが随分良くなったようじゃねえか。 さっさと着替えろ、またぶり返すぞ。 」 「うそ、そんな事言ってたのかい?ありがとう。 ……ああ、そうだ…食堂へ行くなら悪いんだけど雑炊か何かもらって来てくれないかな。 」 「おう。 」 「あとね。 」 「ん?」 「随分気分が良くなったから、心配しなくていいよ。 」 「ばかもん」 頭から被せられた夜着に埋もれて笑う伊作に対して、肩越しに手を振ると文次郎はさっさと廊下へ出てしまう。 ずかずかと大股で歩くのに足音を立てないのは、流石上級生と言うべきか。 常の文次郎ならば、ここで「風邪をひくのは鍛錬が足りないからだ」とか「たるんでる証拠だ」とか言いそうな物だが、今日ばかりはなにも言わない。 仙蔵がしたよりも、少し音を立てて閉じた障子を見て伊作はまた笑顔を零した。 「……ふふふっ」 [chapter:昼九ツ半の出来事] そのまま、横になって暫く経つと美味しそうな昼餉の匂いが漂ってくる。 短い時間ではあったが、ぐっすりと眠ったので眠気も無く、朝よりは頭もはっきりとしている。 薬の効用か、睡眠をしっかり取ったからか、先ほどまで頭の中心に居座って伊作を悩ませていた頭痛もすっかりとなりを潜めていた。 さて、こうなってくるとずっと寝ているのも暇になる。 伊作は、ここぞとばかりに読みかけの草紙等を引っ張りだして読書にいそしんでいた。 布団の上にうつ伏せになり、以前タソガレドキの忍者組頭からもらったぬいぐるみを抱きこんで、そのまるっとした頭に顎を乗せると、丁度良い高さとなる。 「……入っていいよ。 」 しばし読書にいそしんでいた伊作だったが、ふと、障子の向こうに誰かの気配を感じて読みさしの草紙を伏せる。 そちらの方へ目を向けると、障子を開けたのは五年生の久々知兵助だった。 兵助は一度廊下に膝をついて、両手を付けてこちらを伺う。 真面目な優等生の兵助らしい態度だった。 「失礼します、お加減はいかがですか?」 「うん、薬も効いているから随分いいよ。 昼ごはん持ってきてくれたんだ?ありがとう、すまなかったね。 」 「いえ、潮江先輩に頼まれまして。 豆腐雑炊なんですけど…。 」 「久々知の豆腐かあ、美味しそうだね。 喉がちょっと痛いから、そういう食べ物はありがたいよ。 ああ…卵まで入ってる。 作ってくれたんだろう?ありがとう。 」 「豆腐は弱った胃腸にも優しいですし、栄養も豊富なんです。 是非、善法寺先輩にも召し上がっていただきたくて。 」 相変わらずの生真面目な受け答えに、伊作は笑って手招いた。 「おはいり」と声をかけてようやく、この礼儀正しい後輩は上級生の自室へと足を踏み入れる。 寝床の上に起き上がり腰をおろした伊作の傍らに転がっている、タソガレドキ謹製の組頭ぬいぐるみを見て、兵助は一瞬何か言いたげな顔をしたが、すぐに深く突っ込む事は止めたようだ。 「大丈夫だよ、中は留三郎が改めたけど何も入ってない。 寝転んで本を読む時に丁度いい高さなんだよ。 」 「人が突っ込みを入れるのを諦めた時に、その話題を振らないでくださいよ。 」 「ごめんごめん、何でこんなの此処にあるんだ?って顔してたから。 ……ああ、でもお腹すいた。 そう言えば、朝ご飯食べ損ねてたんだよね。 」 食べやすいように匙が添えられた椀には、ぐずぐずと煮崩れた豆腐と、ふわふわになった卵が浮いている。 痛む喉を気にして、いつもよりも念入りに吹き冷ましながら食べる伊作へ、兵助が「お薬は?」と聞いてくる。 口の中を忙しくはふはふとさせながら伊作が枕元の薬包紙を示すと、盆を引き寄せて水を用意しておいてくれる。 「…あひあと…」 「いえ、良いんで。 気を付けて食べてください。 またしばらくしたら下げに来ますので。 」 後輩って優しいなあという顔をしている伊作に、釣られたように兵助も笑う。 「…そう言えば、保健室は忙しそうかい?」 「三反田を中心に、皆頑張ってますよ。 伊作先輩にごゆっくりしてもらうんだって、当番関係なく総出で張り切っています。 」 「そうだったのか、実習終わったばかりだから、保健室も忙しいのにな。 悪い事をした。 」 「伊作先輩は、いつも当番関わらず保健委員の活動をなさってますから、たまにはごゆっくり休んで下さい。 」 「……そうだね、言葉に甘えてそうさせてもらうよ。 …でも、皆が頑張ってる所みたかったな。 」 ふうふうと雑炊を吹き冷ましながら、心から残念そうに肩を落とす伊作を見て、兵助は少し笑った。 この学園の上級生は、子煩悩ならぬ後輩煩悩の気が強い。 「上級生が欠けているので、俺達もそれとなく顔を覗かせてみます。 …それでは、これで失礼します。 」 「……うん。 本当に、わざわざありがとう。 昼、これからなんだろう?今度奢るよ。 」 「いえ、俺達が具合が悪い時に、先輩には散々お世話になってますから。 」 そう言って、礼儀正しく一礼をして出て行く兵助を伊作は見送る。 六年生よりはほんの僅かに消し切れていない気配が去ってから、匙を置いて堪え切れずに少し吹きだした。 小さな笑いは、じわじわと広がって、肩を震わせる笑いに変わって行く。 やがて炎症を起こした喉がひきつれて、げほごほと咳き込む羽目になったのだが、胸の苦しさよりも腹のうちから広がる喜びの方が勝った。 「…ははっ…あー…もうほんっと……可愛いなあ。 」 [chapter:夕七ツ半の出来事] 「起きてるから、入っておいで。 」 尾浜勘右衛門が六年は組と書かれた札の前まで来た所で、内側からそんな声がかけられた。 朝に随分とかすれていたはずの伊作の声は、もう随分と通るようになっていた。 「失礼します、五年い組、尾浜勘右衛門です。 」 「うん、いらっしゃい。 あ、そっち西日が強いから中入ったら障子閉めちゃってくれるかい?」 開いた障子から顔をだした勘右衛門へ、伊作は普段と変わらぬ笑みで手招きをする。 具合は随分良くなったらしく、朝真っ白だった顔色は嘘のように良くなっている。 今も後輩の訪問に気を良くして、火鉢の上にのせた薬缶に手を伸ばし、白湯を振る舞ってくれようとまでしていた。 実の所、溜めていた草紙本も読み切ってしまい暇を持て余していた所だったのだ。 「お加減はいかがですか?」 「うん、見ての通りもうすっかり元気だよ。 布団で寝ているのも暇でね、思いついた調合を書きとめていた所だった。 」 「あんまり無理はなさらないで下さいよ。 いつもご自分がおっしゃってる事ですけど。 あと…これ、お見舞いです。 」 マイペースな勘右衛門にしては珍しく、神妙な面持ちで差し出した団子を見て伊作は笑った。 「もしかして、僕が庇った一年生が、学級委員会の所属だったのを気にしているのかい?」 「…ええ、まあ。 可愛いうちの子ですから。 」 「君達だって、保健委員会の下級生が危なかったら助けるだろう?僕だって同じだ、委員会は違っても可愛い後輩には変わり無いんだよ。 」 まあでも、お団子はもらうけどね。 とのんびりと言って伊作は白湯を湯呑に注ぐ。 団子があるのならば、お茶でもてなしたいところだが、個人の長屋にそんな贅沢品は常備していない。 膝でにじり歩いて懐紙を持ってくると、その上に今しがたもらった団子を乗せて勘右衛門と自分の前に置いた。 「ですが、ありがとうございました。 庄左ヱ門と彦四郎の代わりにお礼を言わせてください。 」 「本人達も、さっき揃って来てくれたよ。 重ねて言うけど、あんまり気にしないでおくれね。 ……ね、所であの台詞は言ってくれないのかい?」 頭を下げる勘右衛門へ伊作は首をかしげて見せる。 勘右衛門は、一切の脈絡のないその言葉に、戸惑ったような声をあげた。 「……あの台詞って…?」 「それはお前、あの台詞に決まってるじゃないか。 」 正面に座っていた伊作が、身を乗り出すようにして勘右衛門の顔を覗きこむ。 猫のような目をキラキラと輝き、唇は堪え切れぬというようにむずむずと口角がつり上がっている。 満面のというには些か悪戯っぽいその顔。 言いたくて言いたくて溜まらなかった言葉を、ようやくと言えるとばかりの満足げな顔をしている。 それは客観的には大層魅力的な顔であった。 これは何か不味い事を考えている顔だ。 長年の経験からそう察した勘右衛門は、のけぞるような姿勢で顔を引いてしまった。 普段は不運に隠されているし、他の六年生が個性的過ぎるために目立たないが、この先輩は結構良い性格をしているのだ。 「ほら、言っておくれよ。 否、正しく言うのならば、勘右衛門の姿をした三郎が声音を繕うのを止めたというべきだろうか。 声と共に顔を繕うのも止め、薄いマスクと独特の髪形をした鬘をはぎ取ると、瞬く間に勘右衛門の顔は不和雷蔵の顔となる。 変装といえども、もはや見慣れたその顔を、伊作は満足そうに瞳を細めて見詰めた。 「仙蔵が来た時かな。 」 「最初からじゃないですか……。 ちょっと、私…変装の天才って呼ばれてるんですよ?何で簡単に見破っちゃうかな、あなた…。 」 「いや、うん…ごめんね?だって鉢屋は分かるんだ。 …いや、でも…嬉しかったよ。 」 顔を押さえてのけぞる三郎に、対する伊作は満面の笑みだ。 堪え切れぬ笑いに、片手で腹を、もう片手で口を押さえて肩をぷるぷる震わせてさえいる。 この人畜無害の皮を被った狸め、と三郎は内心悪態を付きながらその俯いているために見える旋毛をじっと睨んだ。 「でもさ、鉢屋…もう、ね。 ……君の所の一年を庇って、僕が風邪引いたからってそんなに心配しなくてもいいのに。 」 「……別に、あなたの事を心配なんて…」 「耳、真っ赤だよ?」 ぷくくく、とまた笑いながら言いながら指摘するものだから、三郎は慌てて耳を手で覆って隠す。 顔色はマスクなので変わりはないが、耳までは化粧で覆いきれないので、狐のようなふわふわの髪から覗く耳朶は刷毛で掃いたように朱に染まっていた。 「あんた結構性格悪いですよね!?」 「いやいや、ごめん。 からかってるんじゃないんだよ。 …あんなに何度も来てくれるなんて…可愛いなあってさあ。 そんなに気まずかったのかい?」 「…だから、別にそういう訳じゃないですって…あー、もー!それだけ元気なら平気ですね。 団子は、保健委員とでも食べて下さい。 今日一日大活躍だったみたいですし!」 三郎が姿を変え、声を変え、時には友人を拝み倒して伊作の元を何度も訪れたのは、けして自分の後輩が世話になったからではない。 確かに、ただでさえ頭が上がらない先輩なのだから、これ以上の貸しは作りたくないのは本音だが、断じてそれが理由ではない。 だが、何度も訪れた理由を逐一この先輩に説明するのは、これ以上ないほどに癪だ。 誤魔化すようにまくし立てると、この場に居るのが居たたまれなくなり、さっさと部屋を出るに限るとばかりに三郎は腰を浮かせた。 「あ、ちょっと…待って!」 「うわ!…ちょっと…足に力が入らないのにいきなり立ち上がるなんて、何考えてるんですか!?」 それを慌てて止めようとした伊作が、急に動いたせいで立ちくらみを起こし、三郎へとしがみつく形となる。 三郎はいきなりぐらりと傾いだ身体を受けとめたものの、自分の身体を支える前に、逃がさんとばかりに伊作がしがみついた手に力を込めて来るので戸惑うばかりだ。 「何なんですか……ほんとに。 」 「ごめん、本当に君をからかうつもりはなかったんだ。 」 「……分かりましたよ。 信じますから、…もう、忘れてるかも知れませんけど、あなた病み上がりっていうか真っ最中なんですからね。 俺や他の先輩がこんな事したら、目をつり上げて怒るくせに、自分の事棚に上げ過ぎです。 」 ため息交じりに、しがみついて来た伊作の背中を宥めるように叩いてやる。 もうこれでは、どっちが先輩でどちらが後輩だか分かったものではない。 ぽんぽんと、暫く叩いていると、伊作の口からふうっと安堵したような吐息が零れた。 「三郎、本当にありがとう。 」 腰元にぎゅうとしがみついたまま、伊作が破顔する。 僅かに上気した顔で、いつもよりどこか幼い顔で笑われてしまえば、口から出そうになった悪態も二の句が継げなくなってしまう。 伊作は普段、三郎達を甘やかすことはあっても、こんなふうに無防備な顔では笑ってくれない。 最上級生だという自覚のせいか、後輩の前ではいつもどこか大人びた顔で笑うのだ。 三郎はそれが悔しくて仕方がない。 「伊作…先輩……。 」 甘やかしたくても甘やかされてくれない相手が、不意打ちとばかりに見せた無防備な顔に、先ほどとは比に成らないくらい耳が熱くなるのを感じた。 知らずに乾いていた喉を唾液で湿らせ、ふにゃふにゃと笑う伊作の頬に手を添える。 その頬は、とても熱かった。 凄く熱かった。 腰にしがみついたままの伊作を引っぺがして布団に押し込め、そのまま頭まで全てを布団で覆うように被せてしまう。 熱が上がったあの顔に絆されそうになったなど、自分でも認めたくない気分だった。 「三郎ー、ちょっと…頭まで被さると熱い!」 「煩いです、もうほんと寝てください!夕食は後で運んできますから!」 三郎は封印とばかりに丁寧に布団の端を抑えると、今度こそ立ち上がった。 普段の三郎からしたら、びっくりするくらいに慌てた声音を聞いて、布団の中で伊作はくすくすと笑っている。 三郎は、内心で何度も悪態を付きながらその笑い声を閉ざすように障子を閉めた。 三郎は、きっと気が付いていないだろう。 伊作の頬の熱は、風邪のせいなんかではない事を。 真っ暗で暖かい布団の中で、三郎の気配が遠ざかるのを聞きながら、伊作は小さく呟いた。 「……風邪を引いたのは、僕にしては珍しく…幸運だったのかもしれないな。 」 時を同じくして、廊下を早足に歩きながら、三郎も小さく一人語散る。 「……ああもう、あの人阿呆だ。 何で私が何度も来たのか、私の変装見破るなら……それくらい分かれよ、馬鹿。

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