鬼 滅 の 刃 愛 は 隠 され て いる。 鬼滅の刃【最新202話ネタバレ】一筋の光見えるとき

鬼滅の刃 考察 最終決戦 これはあくまでも鬼殺隊VS鬼舞辻無惨との戦いだった

鬼 滅 の 刃 愛 は 隠 され て いる

お好きなところからどうぞ• 明日さえ• 生まれ変わったら• 守ったもの、守られたもの の3部に分けてお話していきます。 ではどうぞ! 鬼滅の刃【第200話】ネタバレ1:明日さえ 今週は表紙&巻頭カラー!! 怒る無惨と心配そうな禰豆子の横顔。 二人の間に刀を振り上げる炭治郎です。 」 前回崩れ始めた無惨ですが、これはついに決着でしょうか・・・!? 見ていきましょう!! カラーページは昇る太陽。 そして徐々に崩れていく無惨の姿。 今回は全身、崩れていっています。 ついに・・・勝負がつきました。 見開きの表紙は向かい合う禰豆子と炭治郎。 優しく微笑む炭治郎に対し、禰豆子はどこか不安げな表情です。 炭治郎の後ろには悲鳴嶼、伊黒、蜜璃。 禰豆子の後ろには実弥、義勇、伊之助、善逸が描かれています。 村田と隊士も緊張の面持ちで見ていますが・・・ ウオオオオオオオオオォ 無惨の死を確信し、泣きながら、抱き合いながら勝利を喜ぶ隊士達。 「 うわあああああ、倒した!! 無惨を倒した!! 無惨が死んだ!! 」 隠も隊士も涙ながらに喜び合います。 輝利哉は緊張の糸が切れたのか、気を失ってしまったようです。 勝利に浸る面々に、まだ終わりじゃないと一括する隠。 柱達の救護に回ります。 「 よせ、薬を使うな」 そう言い放ったのは悲鳴嶼です。 戸惑う隠たちに、自分は手遅れだから他の者に薬を使ってくれと願う悲鳴嶼。 その手に小さな手が添えられます。 「 ・・・・・・ああ・・・お前たちか・・・・・・」 先生 そこにいたのは あの日、鬼に殺された子供達でした。 あの日のことを謝りたいと言う子供達。 悲鳴嶼は、自分のいう事を聞かず逃げようとしたと思っていましたが、そうではなかったそうです。 先生は目が見えないから守らなきゃと思って 武器を取りに行こうとしたんだ、外に農具があったから 私は人を呼びに行こうとしたの 口々に悲鳴嶼に語り掛けます。 獪岳を追い出したことも理由があるのだと話す子供達。 「 いつも通りまた明日が来ればちゃんと話もできたのに」 「 本当にごめんなさい」 泣きながら謝ります。 そうだ明日さえ・・・ 来ていたら・・・ 悲鳴嶼の目からも涙が零れました。 「 私の方こそお前たちを守ってやれず・・・すまなかった・・・・・・」 謝る悲鳴嶼に抱き着く子供達。 「 謝らないで」 「 みんな先生が大好きだよ、だからずっと待ってたの」 悲鳴嶼の大きな手を握るたくさんの小さな手。 「 そうか・・・ありがとう・・・じゃあ行こう・・・皆で・・・」 「 行こう・・・」 そう言い、泣きながらも穏やかに微笑む悲鳴嶼。 その手を握っていた隠が悲鳴嶼の死を悟り、周りの隠たちも悲鳴嶼の名を呼びながら泣きました。 鬼滅の刃【第200話】ネタバレ2:生まれ変わったら 場面が変わって、伊黒と蜜璃。 伊黒が蜜璃を抱き起す状態です。 朦朧とした意識の中、勝てたかどうかを尋ねる蜜璃。 勝ったという伊黒の返事に安堵しますが・・・ 「 体が全然痛くないや・・・もうすぐ私死ぬみたい・・・」 自らの限界を感じる蜜璃。 「 俺ももうすぐ死ぬだろう、君は独りじゃない」 そう返す伊黒に、蜜璃は死んで欲しくないと伝えます。 自分はあまり役に立たなかったとも、謝ります。 そんなことはないと否定する伊黒。 「 初めて会った日のことを覚えているか? 」 伊黒が問いかけます。 「 うん・・・」 「 伊黒さん・・・お館様のお屋敷で迷っていた私を・・・助けてくれた・・・」 そう薄く笑う蜜璃に、伊黒は返します。 「 違う、逆だ」 思い出す出会った日のこと。 迷ったことを顔を真っ赤にしてあわあわと伝える蜜璃の姿。 「 あの日あった君があまりにも普通の女の子だったから、俺は救われたんだ」 「 ささいなことではしゃいで、鈴を転がすように笑い」 「 柱になるまで苦しい試練もあっただろうに、それを少しも感じさせない」 蜜璃の笑顔、一緒に食事を食べに行ったこと。 「 君と話しているととても楽しい」 「 まるで自分も普通の青年になれたようで幸せだった」 「 他の皆もきっと同じだったよ」 「 底抜けに明るく優しい君は、たくさんの人の心をも救済してる胸を張れ」 「 俺が誰にも文句は言わせない」 伊黒の心からの言葉に蜜璃は泣き出します。 「 わああん、嬉しいよぉ」 「 わたしっ・・・私伊黒さんが好き」 ぼろぼろと泣きながら続けます。 「 伊黒さんと食べるご飯が一番美味しいの」 「 だって伊黒さんすごく優しい目で私のこと見ててくれるんだもん」 「 伊黒さん伊黒さんお願い」 「 生まれ変われたら」 「 また人間に生まれ変われたら」 「 私のことお嫁さんにしてくれる? 」 涙を零しながら想いを伝える蜜璃に、伊黒も泣きながら答えます。 「 勿論だ」 「 君が俺でいいと言ってくれるなら」 「 絶対に君を幸せにする」 「 今度こそ死なせない必ず守る・・・」 そう言い、蜜璃を強く抱きしめました。 鬼滅の刃【第200話】ネタバレ3:守ったもの、守られたもの 次は実弥。 真っ暗な闇の中、玄弥と弟たちが花畑にいるのを見つけます。 遠くに見える幸せな風景、ですが実弥は闇に語り掛けます。 「 お袋? 」 「 何で向こうに行かねぇんだ? 」 闇の中、実弥は母親を見つけたようです。 なおも語り掛ける実弥に自分は一緒には行けないと答える母親。 「 何でだよ一緒に行こう、ほら」 母の手を掴む実弥。 「 駄目なのよ・・・みんなと同じ所へは行けんのよ・・・」 「 我が子を手にかけて天国へは・・・」 泣きながら断る母。 実弥は母に提案します。 「 ・・・わかった、じゃあ俺はお袋と行くよ」 「 俺があんまり早く行ったら玄弥が悲しむだろうし」 「 お袋背負って地獄を歩くよ」 そう言って優しく笑う実弥。 しかしそんな 実弥の手を誰かが掴みます。 「 放せ、志津は俺と来るんだ」 そこにいたのは眼光の鋭い・・・実弥と玄弥によく似た男性。 そのまま実弥を突き飛ばします。 「 テメェッ・・・!! 糞親父っ!! 」 「 糞野郎お袋を放せ!! 」 まさかの父親登場に激しく毒づく実弥。 突き飛ばされた勢いでそのまま飛ばされていきます。 「 お前はまだあっちにもこっちにも来れねぇよ」 「 俺の息子だってことに感謝しろ。 特別頑丈だ」 「 あっあっ意識戻った、不死川さん起きた!! 」 目を覚ますと、泣きながら回復を喜ぶ隠と隊士達。 「 くそが・・・」 父親の言葉に、行動に命を助けられた実弥はぼんやりとつぶやくのでした。 一方かまぼこ隊。 「 いってえ~~~っ!! 猪に噛まれた!! 」 「 めっちゃ元気コイツ」 「 やばいやばい吐血した死にそう!! 」 「 頼む俺が死んだら妻の禰豆子に愛してると伝えてくれ」 「 そして俺は勇敢だったと・・・最後の最後まで禰津子を・・・」 「 ずっと喋ってるじゃんコイツ・・・」 伊之助、善逸、共に重症ですが元気そうで安心します。 そして残された一人。 炭治郎を探すのは義勇です。 自分の手当てもそこそこに、隠に止められながら炭治郎の無事を確認しようとします。 「 ・・・・・・とっとりあえず手当てを」 そう立ちふさがるように前に出る隠。 その後ろに見えるのは座ったままの炭治郎。 そして泣きながら寄り添う隠たちの姿。 「 息してない、脈がない。 炭治郎・・・」 泣き崩れる隠たち。 炭治郎の笑顔の記憶と共に、涙を流す義勇。 そのまま炭治郎の元へ行き、刀を握ったままの手に触れます。 「 また守れなかった」 「 俺は人に守られてばかりだ・・・・・・」 「 許してくれ」 「 すまない禰豆子」 「 すまない・・・・・・」 首をたれ、泣きながら謝る義勇。 そこに同じく 泣きながら駆けつける禰豆子の姿で今週はここまで。 たくさんのものを失った勝利。 アオリ文は「勝利の代償それはあまりに大きく・・・」 鬼滅の刃【第200話】感想及び考察 確定した勝利!! ですが・・・あまりにも悲しい犠牲・・・ まさかの、炭治郎、炭治郎、死んだんですか? 瀕死の怪我ではあっても、なんとか一命はとりとめていると信じていたのに・・・ いや、まだ、まだ炭治郎は可能性があるかもしれません。 悲鳴嶼は・・・足でしたからね・・・ 最後に子供達との誤解が解けたのは良かったですが・・・ あれほどまでに鬼殺隊を支えてきた人ですからね、みんなの悲しみがよく分かります・・・ 伊黒と蜜璃は、最期に会話ができて良かった・・・!! 結局来世になってしまうのがなんともですが・・・それでも想いを伝えあえたのは大事です。 生まれ変わってぜひとも幸せになってほしい・・・!! 実弥はちょっと意外な展開でした。 まさか父がでてくるとは。 しかもなんか話に聞いていたよりもちょっと良い親だった気配が・・・ 実弥に続いて伊之助、善逸も元気そうで・・・本当に元気そうで。 あの二人は生活も不自由無さそうですね。 義勇は・・・彼のせいではないのにいつもこう、守ろうとしたものを失う星回りで・・・ また新たに心の傷になってしまうような状況です。 禰豆子が到着して、事態は何か変わることはあるのでしょうか・・・? 長かった夜があけて、無惨を倒して、これでみんな報われた!! そう思った矢先に突き付けられる現実という感じが心に来る今回でした・・・ それでも決して隊士達の最期は悲しいだけものではなかったのでしょう。 思わされることはとても多いです。 この感情を噛み締めつつ、炭治郎に僅かな期待を残しつつ・・・ また来週、楽しみにしましょう!! 次回の週刊少年ジャンプの発売日は4月6日です。 鬼滅の刃【第200話】も掲載予定ですので楽しみに待ちましょう! 前話はこちら! 埼玉県生まれ。 東京都八王子のとある大学卒のトークが苦手な社会人。 大学卒業後、東京のIT関連会社に就職しましたが、デスマーチの連続による残業過多と関連資格の休日勉強要請で精神的に限界を感じ転職。 以後、10年以上現在の会社で電話対応やデータ入力、時に配達等の仕事を継続しています。 このサイトを始めた理由は自分が興味を持っている日々の事柄についてまとめると共に他の方々の目にも留まっていただければ、と思ったからです。 またこのサイトを通じて世界で起こっているたくさんのことをアウトプットすることで自身の成長に繋げていきたいと思っています。 目標は「とてもたくさんの人に感謝して、とてもたくさんの人に感謝される」。 声を大にして言いたいことは「死ぬくらいなら辞めましょう」 趣味は温泉。 会社近くのスーパー銭湯で岩盤浴と炭酸浴を楽しむのが密かな癒しです。 今一番好きな漫画はキン肉マン。 好きな小説は「銀河英雄伝説」「燃えよ剣」「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。 」 サッカーJリーグの浦和レッズのサポーターです。 毎回魂こめて応援しています!.

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【鬼滅の刃漫画】愛は隠されている #77

鬼 滅 の 刃 愛 は 隠 され て いる

錆兎の生きている世界にトリップした義勇さんのお話です。 正直始めのページは読み飛ばしても大丈夫だと思います。 捏造がかなり多めです。 文才はゼロを通り越してマイナス。 前作のブクマ等ありがとうございます! 皆さまお久しぶりです。 あかあかあです。 スランプ脱出のためにとりあえず小説出そうって感じで書きました。 孤独な狐シリーズを待ってくださっていた方には本当に申し訳ないです。 ごめんなさい。 orz 本誌は読んでいますが、それでも思いついたことなのでとりあえずここで発表します。 始めのところは本当に長ったらしいので、読み飛ばしてもいけます。 隠は俺と、俺の後ろにいる『俺』を驚いたように交互に見たが、手早く胡蝶の姉が事情を話し、納得したように頷くと、胡蝶の姉に何かを言い、そのまま走って何処かに行ってしまった。 俺はその様子をただぼんやりと眺めていた。 だが、ふととある事を思い出し、俺は目だけを動かし、後ろに立つ『俺』と、胡蝶しのぶを見た。 『俺』はまだ状況が把握出来ていないのか、呆然と虚空を見つめていた。 俺はとあることに驚いていた。 それは、『俺』と胡蝶しのぶの強さだった。 …弱かったのだ。 状況からしてこの2人は柱ではないのだろうが、逃げる俺に追いつけなくなるのがあまりにも早かった。 すぐに追いつけなくなるということは、俺より実力がないということになる筈だ。 この二人は、柱ではないとはいえ、柱ほどの実力があるのだろうかと思っていたのだが、そうでもないらしい。 何故…。 ふと気付く、それは意志ではないかと。 俺は姉と錆兎を鬼に殺された。 胡蝶は姉を鬼に殺された。 俺は鬼殺隊で鬼を倒す強さを求め続けたのは、蔦子姉さんのこともあったが、それ以上に錆兎を殺されたからだった。 自分が最終選別の時にもっと強ければ、錆兎があの鬼に倒されることはなかったかもしれない。 今から俺が強くなったとしても錆兎が戻ってくることはないが、それでも俺は強く在ろうとしていた。 この世界での『俺』は、蔦子姉さんが殺されていたとしても、錆兎を殺されてはいない。 だから、俺ほど強く在ろうとする意志が弱かったのかもしれない。 胡蝶も姉が殺されてから変わった。 いつも笑うようになったが、俺は何となく胡蝶の瞳の奥にある鬼への恨みを感じ取っていた。 そんな二人は最後に自分を突き動かす意思が俺たちより弱い。 意思だけでそんな大きな差が出るというのはにわかに信じ難いことだが、この『俺』と俺の違いはそれしかないように思えた。 そんなことをぼんやりと考えているうちに、また隠が現れ、胡蝶の姉に話しかけるのが見える。 話が終わったところで胡蝶の姉が振り返った。 「緊急で柱合会議が行われることになったわ。 行きましょう」 柱の皆が神妙な顔で頷き俺を囲うように立ち、そのまま隠について行こうとする。 その時、後ろで誰かが動く気配がした。 「義勇」 「しのぶ」 錆兎と胡蝶の姉がこちらの世界の『俺』途胡蝶に呼びかけた。 この二人…特に『俺』は柱の皆についていこうとしていたようだ。 「義勇。 だめだ」 「しのぶもよ」 その一言で胡蝶は唇を噛みしめながらも引き下がる。 ただ、『俺』は違った。 「錆兎…」 「お前の気持ちは分かるが、基本柱合会議に出れるのは、柱とお館様、そしてお館様のご子息とご息女だけだ。 そして今回も例外ではない。 待っているんだ」 「っ…」 『俺』は何も返事はしなかったが、それで十分だと思ったらしい。 柱の皆は示し合わせたかのように隠について歩き始めた。 後ろ目で『俺』の顔を見ようとしたが、柱の皆の影に隠れて、見ることは出来なかった。 [newpage] いつもと同じお館様の屋敷の庭。 違うところを挙げるとするならば、俺は縄で縛られ、刀を奪われていることだろうか。 今の俺はあの日の炭治郎と全く同じような状況なのだろうな、とぼんやり考えていると、お館様のご子息とご息女が姿を現した。 「お早う皆。 と言っても先ほど会ったばかりだけどね」 「お館様におかれましてもご壮健でなりよりです。 益々の御多幸を切にお祈り申し上げます」 「ありがとう、実弥。 では、柱合会議を始めようか。 話は聞いているよ」 お館様は何も違うところがない。 態度も声も、何もかも。 悲しいことに、呪いも変わらずあのお方の体を蝕んでいるようだが。 不死川が口を開いた。 「お館様。 こいつは鬼の気配と共に突然現れ、そして逃げ出しました。 血鬼術に巻き込まれただけどいうなら、我ら柱に助けを求めるのが道理。 加えてこいつは水柱の継子である冨岡義勇と同じ姿をしています。 これを疑わずしてどうするのですか」 「うむ、俺も同意見だな。 今すぐどこかに監禁し、観察した方がいいだろう」 「何か起こされると面倒だろう。 この俺が派手にぶっ殺してる」 だんだんと話が白熱していく『この世界』の柱たちを他人事のように眺めていると、お館様がゆっくりとした動作で人差し指を唇に当てた。 その瞬間、静寂が空間を支配した。 「でも、この義勇から鬼の気配はしないのだろう?」 「…はい」 その返事を満足そうに聞いたお館様は俺の方を向いた。 「一応聞いておこうか。 君の名前はなんだい?」 「…冨岡、義勇です」 「義勇、君は鬼殺隊に所属しているかい?」 「…はい」 「血鬼術に巻き込まれて、あそこに現れたのかい?」 「はい」 横で不死川が舌打ちをしたのが聞こえた。 …おはぎが食べられなかったから怒っているのだろうか?あとで懐に入れておいたおはぎを渡してみよう。 再度お館様が口を開く。 「階級はなんだい?」 「…」 返答に一瞬迷った。 俺は水柱だ。 だが、錆兎さえ生きていればきっと錆兎が水柱になっていた筈…。 俺は本物の水柱ではない。 「義勇、言ってみてはくれないかい?」 優しくお館様が声をかけて下さる。 俺はゆっくりと口を開いた。 「水柱…です」 「なっ…」 『この世界』の柱が信じられないものを見たかのように俺を見た。 仕方がない。 彼らの知る『俺』と俺は違うのだから。 「…それは、本当かい?」 「…階級を示せ」 俺がそう呟き、右手に力を込める。 柱の皆が集まり、俺の右手を凝視した。 驚く気配がひしひしと伝わってくる。 暫くして、胡蝶の姉がこう言った。 「間違いありません、お館様」 その一言と共に柱の皆が元いた場所に戻る。 お館様は暫く考えにふけるような顔をされ、俺に向かってまた話しかけた。 「血鬼術がどのようなものか分かるかい?」 「恐らく…別の世界に連れていくものかと。 詳細は分かりませんが、その血鬼術を使った鬼は俺を別の世界へ連れていくと言っていました」 「…私も詳しいことは分からないけれど、彼 も冨岡義勇と判断した方が良さそうだね」 「っお館様!」 判断するには早急すぎると言わんばかりの声で不死川がお館様を呼んだ。 たしかにそうだろう。 俺には信じてもらえる要素が一つもない。 それでも信じてもらえるかもしれない、という思いは、やはり高望みだったのだろうか。 「…お館様。 提案がございます」 「なんだい?錆兎」 「『彼』と試合稽古をさせてはもらえないしょうか?」 「…どういうことだい?」 「お館様のおっしゃる通り、今の時点で『彼』は冨岡義勇であると判断する他ないかと思います。 しかし、『彼』に本当に柱としての力があるかを判断しておくべきではないでしょうか?」 その意見を聞いて、暫く考えるそぶりを見せたお館様が口を開いた。 「…そうだね。 では今ここで試合稽古をしようか」 「え?」 流石にここで試合稽古をするとは思っていなかったらしい錆兎が戸惑った様子を見せた。 そんな事は意に介さず、お館様は隠を呼び、俺の縄を説き、刀を返すよう指示した。 「…どうぞ」 少しだけ緊張しているように隠は俺に刀を渡した。 一応頷いて感謝の意を示しておく。 腰に刀を差しながら、俺の心は歓喜に震えていた。 錆兎が死んでしまって、もう二度と錆兎と試合稽古や鍛錬ができないと思っていた。 いや、それが当たり前なのだが。 しかし、あの鬼のおかげで成長した錆兎と試合稽古をすることができる。 それは俺にとって何より嬉しい事だった。 どうせこの世界にはこの世界の『俺』がいる。 帰らなければならないのは当たり前のことだ。 俺は錆兎の向かい側へ立つべく歩き出した。 [newpage] 「一体お館様は何を考えていらっしゃるのか」 少し苛立ったように不死川くんが呟いた。 私たちの目線の先には向かい合って立っている錆兎くんと、『義勇くん』がいる。 私もお館様の考えについて思案していたけれど、全く見当がつかない。 錆兎くんの言う、柱としての実力が本当にあるかを確かめるというだけで、お館様がここでの試合稽古を許されるとは到底思えなかった。 「恐らく、実力を確かめるというのは建前であり、本当のことかもしれんな」 そう言ったのは煉獄さんだった。 「どういうことだ、煉獄」 「うむ、お館様はあの『冨岡』の実力を把握しておきたいのではないだろうか、いざという説きのために」 「いざという時?」 思わず彼の言葉を繰り返してしまう。 いざという時とは一体何のとこだろうか。 「お館様はあの男を『冨岡義勇』だと判断した。 だが、あの『冨岡義勇』が我々を裏切らないか、と聞かれた時、俺たちは否と答えられるだろうか」 その言葉で私も煉獄さんが言いたい事を察した。 「つまり…万が一『彼』が私たちを裏切った時、『彼』の実力を知っておく事で、最適な者たちで『彼』を…「処分できる、ということか」 私の言葉に被せるように伊黒さんがそう言った。 「そうだ。 その為に今ここで試合稽古をするよう指示されたのではないだろうか」 私たちはお館様ではないからお館様の考え全てが分かるわけではない。 しかし、煉獄さんの意見が最もお館様の考えに近いような気がした。 「カナエ、審判を頼めるかい?」 お館様がそうおっしゃられた。 そう言われて、断る理由など私にはない。 「御意」 そう返答し、彼らの間に立つ。 他の柱の皆さんもついてきているので、皆この試合稽古が気になっているのだろう。 私は息を吸い、鋭く声を発した。 「…始め!」 だが、二人は様子を伺うように微動だにしなかった。 どちらが先に動き出すのか。 …静寂を破ったのは錆兎くんだった。 力強く、『義勇くん』に向かって刀を振る。 『義勇くん』は微動だにしない。 どうしたのだろうか。 錆兎くんの刃が『彼』に当たる寸前。 「!?」 『彼』は流れるように刀を避けた。 最小限の動きで、確実に。 「違う…な」 最初にそう呟いたのは宇髄さんだった。 同意するように煉獄さんが口を開く。 「ああ。 俺たちの知る『冨岡義勇』はあんな戦い方はしない。 どちらかというと錆兎に似ている戦い方をする」 同じ冨岡義勇の筈なのに。 義勇くんとあの『義勇くん』は全く違う。 「錆兎くんや義勇くんはまるで荒れた大海のような戦い方をしますが、あの『義勇くん』は…凪いだ海のようですね。 静かだけれども、とても美しいです」 ついそんな事を言ってしまう。 その言葉を聞いた悲鳴嶼さんが初めて口を開いた。 だからこそ、多くの者が水の呼吸を習得する。 そのため人によって同じ呼吸でも多彩な色を見せるのが水の呼吸だ。 錆兎のような荒々しい大海のような水の呼吸、また細々とした小川のような水の呼吸…。 大抵水柱になる者は、闘志をたぎらせる錆兎のような水の呼吸を使う者が多い。 だが、『彼』は違うようだ。 凪いだ海のような呼吸でありながら、とても強い」 「うむ、悔しいような気もするが、『彼』は間違いなく水柱だろう」 その煉獄さんの一言に皆が頷く。 「水の呼吸 捌の型 滝壺!」 「っ…水の呼吸 参の型 流流舞い」 「えっ!?…試合中「待て、胡蝶」 錆兎くんが呼吸を使おうとし、義勇くんがそれに応戦しようとしたので試合を中断させようとすると、宇髄さんに制止された。 「宇髄さんっ…呼吸を使おうとしてるんですよ!?」 「お館様は呼吸を使ってはならないと一言も言っておられない。 それに、誤って相手を傷つけるなど、錆兎も、きっとあの『冨岡義勇』もしないだろう。 二人は柱である事を忘れるな」 「…はい」 宇髄さんの言う通り、錆兎くんは柱。 あの『義勇くん』もそうだろう。 実際、出し合った型はお互いの威力で相殺された。 一体試合を始めてどのくらいの時間が経ったのだろうか。 その時だった。 ほんの一瞬だった。 錆兎くんの体勢が揺らいだのだ。 それを見逃す『義勇くん』ではない。 先ほどの試合を見れば、『彼』がそういう人だとわかる。 『彼』の刀が錆兎くんの首に吸い込まれていくよう振るわれる。 刃が首に届く寸前、『彼』は刀を止めた。 「…」 勝負は決まった。 分かっているのに、誰も声を発することはなかった。 静寂が空間を支配していた時間は、一瞬だったかもしれなかったし、とても長い時間だったかもしれなかった。 ただ、静寂を破ったのは、私だった。 「…試合終了!勝者、『冨岡義勇』!」 その瞬間、止まっていた時が復活したかのように、皆が動き出した。 だが、皆が一言も発さなかった。 引き寄せられる様にお館様のもとに集まる。 「これで皆満足かな?」 誰一人声を発すことはなかった。 でも、誰もが分かっていた。 この沈黙こそが答えだと。 お館様もそれが分かっているのだろう。 満足そうに頷いた。 そしてそれは柱合会議の終了の合図のようなものでもあった。 その後、『義勇くん』は水柱である錆兎くんの元に行くことが決まり、慌ただしかった今日が終わった。 [newpage] 次の日、俺は錆兎に連れられ、隠たちが集まる屋敷に向かっていた。 俺と錆兎は昨日同様、お互いに言葉を発することなく歩いていた。 俺はこれでも疑われている身であるから、隠たちの集まる屋敷に行きたいと伝えた時、どうせ行けないだろうと思っていた。 まさか、あっさりと許可が出るとは思わなかった。 錆兎が言うには、俺の姿は隠が既に見てしまったため、隠の間でのみ、俺について説明がされているそうだ。 「ここだ」 錆兎がそう言って立ち止まった。 錆兎は俺の名前を呼ぼうとしない。 初めて出会ったあの時からずっと。 きっと錆兎にとって冨岡義勇とは『俺』のことであって、俺ではないのだろう。 その事実が、少し悲しかった。 「どこに行きたいんだ?」 「…資料室へ」 「分かった」 必要最低限の会話しかしない。 屋敷の中に入り、隠に案内されながら資料室へ向かう。 屋敷にいる隠が時折俺に視線をよこしているのを気配で感じた。 まあ無理もないだろう。 そう思っているうちに資料室についた。 「ここです」 「ああ、ありがとう」 錆兎がそう言うと、隠は一つ礼をして去っていった。 「俺はここで待っている。 中で見たいものを見ておいてくれ」 「…分かった」 錆兎は資料室の入り口の前に立ってそう言った。 錆兎は中までついてくる気はないらしい。 俺は一人資料室の中に入った。 ここには、多くの記録が残されている。 いつどこでどの隊士が鬼を討伐したのか。 鬼が誰を殺したのか。 まだ討伐していない鬼の情報。 古い記録は別の場所で保管されているらしい。 だが、俺が今日欲しいのは、あの鬼についての情報だった。 ゆっくりと棚を眺めながら一旦最近の記録を手に取ろうとする。 その時、羽織が引っ掛かったのか、記録の一つが落ちた。 「…え?」 俺の視線はその落ちてしまった記録に釘付けになってしまった。 そこにはこう書かれていた。 [newpage] 第xx次鬼殺隊入隊最終選別合格者 栗落花カナヲ 不死川玄弥 以上二名 と。 [newpage] 続きは伊之助が天ぷらと間違えて食べた。 [newpage] 質問があったので追記です。 ラストでかまぼこ隊がなぜいないのかは次の話で判明する予定です。 驚かれた方はごめんなさいorz ここからはざっくりとした解説。 読まなくても問題なし。 隠のいる屋敷というのは捏造です。 どこかに鬼についての記録を残している場所はないのかなと思って、隠にそういう記録を残す役職があるのかも思ったので。 ちなみに隠のいる屋敷で隊服とかも多分作ってる。 単なる妄想だから何言ってもいいって信じてる。 これ書きながら冨岡義勇っていう単語がゲシュタルト崩壊を起こしたw.

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鬼滅の刃 考察 最終決戦 これはあくまでも鬼殺隊VS鬼舞辻無惨との戦いだった

鬼 滅 の 刃 愛 は 隠 され て いる

錆兎の生きている世界にトリップした義勇さんのお話です。 正直始めのページは読み飛ばしても大丈夫だと思います。 捏造がかなり多めです。 文才はゼロを通り越してマイナス。 前作のブクマ等ありがとうございます! 皆さまお久しぶりです。 あかあかあです。 スランプ脱出のためにとりあえず小説出そうって感じで書きました。 孤独な狐シリーズを待ってくださっていた方には本当に申し訳ないです。 ごめんなさい。 orz 本誌は読んでいますが、それでも思いついたことなのでとりあえずここで発表します。 始めのところは本当に長ったらしいので、読み飛ばしてもいけます。 隠は俺と、俺の後ろにいる『俺』を驚いたように交互に見たが、手早く胡蝶の姉が事情を話し、納得したように頷くと、胡蝶の姉に何かを言い、そのまま走って何処かに行ってしまった。 俺はその様子をただぼんやりと眺めていた。 だが、ふととある事を思い出し、俺は目だけを動かし、後ろに立つ『俺』と、胡蝶しのぶを見た。 『俺』はまだ状況が把握出来ていないのか、呆然と虚空を見つめていた。 俺はとあることに驚いていた。 それは、『俺』と胡蝶しのぶの強さだった。 …弱かったのだ。 状況からしてこの2人は柱ではないのだろうが、逃げる俺に追いつけなくなるのがあまりにも早かった。 すぐに追いつけなくなるということは、俺より実力がないということになる筈だ。 この二人は、柱ではないとはいえ、柱ほどの実力があるのだろうかと思っていたのだが、そうでもないらしい。 何故…。 ふと気付く、それは意志ではないかと。 俺は姉と錆兎を鬼に殺された。 胡蝶は姉を鬼に殺された。 俺は鬼殺隊で鬼を倒す強さを求め続けたのは、蔦子姉さんのこともあったが、それ以上に錆兎を殺されたからだった。 自分が最終選別の時にもっと強ければ、錆兎があの鬼に倒されることはなかったかもしれない。 今から俺が強くなったとしても錆兎が戻ってくることはないが、それでも俺は強く在ろうとしていた。 この世界での『俺』は、蔦子姉さんが殺されていたとしても、錆兎を殺されてはいない。 だから、俺ほど強く在ろうとする意志が弱かったのかもしれない。 胡蝶も姉が殺されてから変わった。 いつも笑うようになったが、俺は何となく胡蝶の瞳の奥にある鬼への恨みを感じ取っていた。 そんな二人は最後に自分を突き動かす意思が俺たちより弱い。 意思だけでそんな大きな差が出るというのはにわかに信じ難いことだが、この『俺』と俺の違いはそれしかないように思えた。 そんなことをぼんやりと考えているうちに、また隠が現れ、胡蝶の姉に話しかけるのが見える。 話が終わったところで胡蝶の姉が振り返った。 「緊急で柱合会議が行われることになったわ。 行きましょう」 柱の皆が神妙な顔で頷き俺を囲うように立ち、そのまま隠について行こうとする。 その時、後ろで誰かが動く気配がした。 「義勇」 「しのぶ」 錆兎と胡蝶の姉がこちらの世界の『俺』途胡蝶に呼びかけた。 この二人…特に『俺』は柱の皆についていこうとしていたようだ。 「義勇。 だめだ」 「しのぶもよ」 その一言で胡蝶は唇を噛みしめながらも引き下がる。 ただ、『俺』は違った。 「錆兎…」 「お前の気持ちは分かるが、基本柱合会議に出れるのは、柱とお館様、そしてお館様のご子息とご息女だけだ。 そして今回も例外ではない。 待っているんだ」 「っ…」 『俺』は何も返事はしなかったが、それで十分だと思ったらしい。 柱の皆は示し合わせたかのように隠について歩き始めた。 後ろ目で『俺』の顔を見ようとしたが、柱の皆の影に隠れて、見ることは出来なかった。 [newpage] いつもと同じお館様の屋敷の庭。 違うところを挙げるとするならば、俺は縄で縛られ、刀を奪われていることだろうか。 今の俺はあの日の炭治郎と全く同じような状況なのだろうな、とぼんやり考えていると、お館様のご子息とご息女が姿を現した。 「お早う皆。 と言っても先ほど会ったばかりだけどね」 「お館様におかれましてもご壮健でなりよりです。 益々の御多幸を切にお祈り申し上げます」 「ありがとう、実弥。 では、柱合会議を始めようか。 話は聞いているよ」 お館様は何も違うところがない。 態度も声も、何もかも。 悲しいことに、呪いも変わらずあのお方の体を蝕んでいるようだが。 不死川が口を開いた。 「お館様。 こいつは鬼の気配と共に突然現れ、そして逃げ出しました。 血鬼術に巻き込まれただけどいうなら、我ら柱に助けを求めるのが道理。 加えてこいつは水柱の継子である冨岡義勇と同じ姿をしています。 これを疑わずしてどうするのですか」 「うむ、俺も同意見だな。 今すぐどこかに監禁し、観察した方がいいだろう」 「何か起こされると面倒だろう。 この俺が派手にぶっ殺してる」 だんだんと話が白熱していく『この世界』の柱たちを他人事のように眺めていると、お館様がゆっくりとした動作で人差し指を唇に当てた。 その瞬間、静寂が空間を支配した。 「でも、この義勇から鬼の気配はしないのだろう?」 「…はい」 その返事を満足そうに聞いたお館様は俺の方を向いた。 「一応聞いておこうか。 君の名前はなんだい?」 「…冨岡、義勇です」 「義勇、君は鬼殺隊に所属しているかい?」 「…はい」 「血鬼術に巻き込まれて、あそこに現れたのかい?」 「はい」 横で不死川が舌打ちをしたのが聞こえた。 …おはぎが食べられなかったから怒っているのだろうか?あとで懐に入れておいたおはぎを渡してみよう。 再度お館様が口を開く。 「階級はなんだい?」 「…」 返答に一瞬迷った。 俺は水柱だ。 だが、錆兎さえ生きていればきっと錆兎が水柱になっていた筈…。 俺は本物の水柱ではない。 「義勇、言ってみてはくれないかい?」 優しくお館様が声をかけて下さる。 俺はゆっくりと口を開いた。 「水柱…です」 「なっ…」 『この世界』の柱が信じられないものを見たかのように俺を見た。 仕方がない。 彼らの知る『俺』と俺は違うのだから。 「…それは、本当かい?」 「…階級を示せ」 俺がそう呟き、右手に力を込める。 柱の皆が集まり、俺の右手を凝視した。 驚く気配がひしひしと伝わってくる。 暫くして、胡蝶の姉がこう言った。 「間違いありません、お館様」 その一言と共に柱の皆が元いた場所に戻る。 お館様は暫く考えにふけるような顔をされ、俺に向かってまた話しかけた。 「血鬼術がどのようなものか分かるかい?」 「恐らく…別の世界に連れていくものかと。 詳細は分かりませんが、その血鬼術を使った鬼は俺を別の世界へ連れていくと言っていました」 「…私も詳しいことは分からないけれど、彼 も冨岡義勇と判断した方が良さそうだね」 「っお館様!」 判断するには早急すぎると言わんばかりの声で不死川がお館様を呼んだ。 たしかにそうだろう。 俺には信じてもらえる要素が一つもない。 それでも信じてもらえるかもしれない、という思いは、やはり高望みだったのだろうか。 「…お館様。 提案がございます」 「なんだい?錆兎」 「『彼』と試合稽古をさせてはもらえないしょうか?」 「…どういうことだい?」 「お館様のおっしゃる通り、今の時点で『彼』は冨岡義勇であると判断する他ないかと思います。 しかし、『彼』に本当に柱としての力があるかを判断しておくべきではないでしょうか?」 その意見を聞いて、暫く考えるそぶりを見せたお館様が口を開いた。 「…そうだね。 では今ここで試合稽古をしようか」 「え?」 流石にここで試合稽古をするとは思っていなかったらしい錆兎が戸惑った様子を見せた。 そんな事は意に介さず、お館様は隠を呼び、俺の縄を説き、刀を返すよう指示した。 「…どうぞ」 少しだけ緊張しているように隠は俺に刀を渡した。 一応頷いて感謝の意を示しておく。 腰に刀を差しながら、俺の心は歓喜に震えていた。 錆兎が死んでしまって、もう二度と錆兎と試合稽古や鍛錬ができないと思っていた。 いや、それが当たり前なのだが。 しかし、あの鬼のおかげで成長した錆兎と試合稽古をすることができる。 それは俺にとって何より嬉しい事だった。 どうせこの世界にはこの世界の『俺』がいる。 帰らなければならないのは当たり前のことだ。 俺は錆兎の向かい側へ立つべく歩き出した。 [newpage] 「一体お館様は何を考えていらっしゃるのか」 少し苛立ったように不死川くんが呟いた。 私たちの目線の先には向かい合って立っている錆兎くんと、『義勇くん』がいる。 私もお館様の考えについて思案していたけれど、全く見当がつかない。 錆兎くんの言う、柱としての実力が本当にあるかを確かめるというだけで、お館様がここでの試合稽古を許されるとは到底思えなかった。 「恐らく、実力を確かめるというのは建前であり、本当のことかもしれんな」 そう言ったのは煉獄さんだった。 「どういうことだ、煉獄」 「うむ、お館様はあの『冨岡』の実力を把握しておきたいのではないだろうか、いざという説きのために」 「いざという時?」 思わず彼の言葉を繰り返してしまう。 いざという時とは一体何のとこだろうか。 「お館様はあの男を『冨岡義勇』だと判断した。 だが、あの『冨岡義勇』が我々を裏切らないか、と聞かれた時、俺たちは否と答えられるだろうか」 その言葉で私も煉獄さんが言いたい事を察した。 「つまり…万が一『彼』が私たちを裏切った時、『彼』の実力を知っておく事で、最適な者たちで『彼』を…「処分できる、ということか」 私の言葉に被せるように伊黒さんがそう言った。 「そうだ。 その為に今ここで試合稽古をするよう指示されたのではないだろうか」 私たちはお館様ではないからお館様の考え全てが分かるわけではない。 しかし、煉獄さんの意見が最もお館様の考えに近いような気がした。 「カナエ、審判を頼めるかい?」 お館様がそうおっしゃられた。 そう言われて、断る理由など私にはない。 「御意」 そう返答し、彼らの間に立つ。 他の柱の皆さんもついてきているので、皆この試合稽古が気になっているのだろう。 私は息を吸い、鋭く声を発した。 「…始め!」 だが、二人は様子を伺うように微動だにしなかった。 どちらが先に動き出すのか。 …静寂を破ったのは錆兎くんだった。 力強く、『義勇くん』に向かって刀を振る。 『義勇くん』は微動だにしない。 どうしたのだろうか。 錆兎くんの刃が『彼』に当たる寸前。 「!?」 『彼』は流れるように刀を避けた。 最小限の動きで、確実に。 「違う…な」 最初にそう呟いたのは宇髄さんだった。 同意するように煉獄さんが口を開く。 「ああ。 俺たちの知る『冨岡義勇』はあんな戦い方はしない。 どちらかというと錆兎に似ている戦い方をする」 同じ冨岡義勇の筈なのに。 義勇くんとあの『義勇くん』は全く違う。 「錆兎くんや義勇くんはまるで荒れた大海のような戦い方をしますが、あの『義勇くん』は…凪いだ海のようですね。 静かだけれども、とても美しいです」 ついそんな事を言ってしまう。 その言葉を聞いた悲鳴嶼さんが初めて口を開いた。 だからこそ、多くの者が水の呼吸を習得する。 そのため人によって同じ呼吸でも多彩な色を見せるのが水の呼吸だ。 錆兎のような荒々しい大海のような水の呼吸、また細々とした小川のような水の呼吸…。 大抵水柱になる者は、闘志をたぎらせる錆兎のような水の呼吸を使う者が多い。 だが、『彼』は違うようだ。 凪いだ海のような呼吸でありながら、とても強い」 「うむ、悔しいような気もするが、『彼』は間違いなく水柱だろう」 その煉獄さんの一言に皆が頷く。 「水の呼吸 捌の型 滝壺!」 「っ…水の呼吸 参の型 流流舞い」 「えっ!?…試合中「待て、胡蝶」 錆兎くんが呼吸を使おうとし、義勇くんがそれに応戦しようとしたので試合を中断させようとすると、宇髄さんに制止された。 「宇髄さんっ…呼吸を使おうとしてるんですよ!?」 「お館様は呼吸を使ってはならないと一言も言っておられない。 それに、誤って相手を傷つけるなど、錆兎も、きっとあの『冨岡義勇』もしないだろう。 二人は柱である事を忘れるな」 「…はい」 宇髄さんの言う通り、錆兎くんは柱。 あの『義勇くん』もそうだろう。 実際、出し合った型はお互いの威力で相殺された。 一体試合を始めてどのくらいの時間が経ったのだろうか。 その時だった。 ほんの一瞬だった。 錆兎くんの体勢が揺らいだのだ。 それを見逃す『義勇くん』ではない。 先ほどの試合を見れば、『彼』がそういう人だとわかる。 『彼』の刀が錆兎くんの首に吸い込まれていくよう振るわれる。 刃が首に届く寸前、『彼』は刀を止めた。 「…」 勝負は決まった。 分かっているのに、誰も声を発することはなかった。 静寂が空間を支配していた時間は、一瞬だったかもしれなかったし、とても長い時間だったかもしれなかった。 ただ、静寂を破ったのは、私だった。 「…試合終了!勝者、『冨岡義勇』!」 その瞬間、止まっていた時が復活したかのように、皆が動き出した。 だが、皆が一言も発さなかった。 引き寄せられる様にお館様のもとに集まる。 「これで皆満足かな?」 誰一人声を発すことはなかった。 でも、誰もが分かっていた。 この沈黙こそが答えだと。 お館様もそれが分かっているのだろう。 満足そうに頷いた。 そしてそれは柱合会議の終了の合図のようなものでもあった。 その後、『義勇くん』は水柱である錆兎くんの元に行くことが決まり、慌ただしかった今日が終わった。 [newpage] 次の日、俺は錆兎に連れられ、隠たちが集まる屋敷に向かっていた。 俺と錆兎は昨日同様、お互いに言葉を発することなく歩いていた。 俺はこれでも疑われている身であるから、隠たちの集まる屋敷に行きたいと伝えた時、どうせ行けないだろうと思っていた。 まさか、あっさりと許可が出るとは思わなかった。 錆兎が言うには、俺の姿は隠が既に見てしまったため、隠の間でのみ、俺について説明がされているそうだ。 「ここだ」 錆兎がそう言って立ち止まった。 錆兎は俺の名前を呼ぼうとしない。 初めて出会ったあの時からずっと。 きっと錆兎にとって冨岡義勇とは『俺』のことであって、俺ではないのだろう。 その事実が、少し悲しかった。 「どこに行きたいんだ?」 「…資料室へ」 「分かった」 必要最低限の会話しかしない。 屋敷の中に入り、隠に案内されながら資料室へ向かう。 屋敷にいる隠が時折俺に視線をよこしているのを気配で感じた。 まあ無理もないだろう。 そう思っているうちに資料室についた。 「ここです」 「ああ、ありがとう」 錆兎がそう言うと、隠は一つ礼をして去っていった。 「俺はここで待っている。 中で見たいものを見ておいてくれ」 「…分かった」 錆兎は資料室の入り口の前に立ってそう言った。 錆兎は中までついてくる気はないらしい。 俺は一人資料室の中に入った。 ここには、多くの記録が残されている。 いつどこでどの隊士が鬼を討伐したのか。 鬼が誰を殺したのか。 まだ討伐していない鬼の情報。 古い記録は別の場所で保管されているらしい。 だが、俺が今日欲しいのは、あの鬼についての情報だった。 ゆっくりと棚を眺めながら一旦最近の記録を手に取ろうとする。 その時、羽織が引っ掛かったのか、記録の一つが落ちた。 「…え?」 俺の視線はその落ちてしまった記録に釘付けになってしまった。 そこにはこう書かれていた。 [newpage] 第xx次鬼殺隊入隊最終選別合格者 栗落花カナヲ 不死川玄弥 以上二名 と。 [newpage] 続きは伊之助が天ぷらと間違えて食べた。 [newpage] 質問があったので追記です。 ラストでかまぼこ隊がなぜいないのかは次の話で判明する予定です。 驚かれた方はごめんなさいorz ここからはざっくりとした解説。 読まなくても問題なし。 隠のいる屋敷というのは捏造です。 どこかに鬼についての記録を残している場所はないのかなと思って、隠にそういう記録を残す役職があるのかも思ったので。 ちなみに隠のいる屋敷で隊服とかも多分作ってる。 単なる妄想だから何言ってもいいって信じてる。 これ書きながら冨岡義勇っていう単語がゲシュタルト崩壊を起こしたw.

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